【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第5ステージ】唯一の平坦ステージでパヴェル・ビットネルが大金星! ワウトやグローブスに先着し「仲間の“今日はできる”との言葉を信じていたんだ!」
“クライマーズ・ブエルタ”にあって、唯一の平坦ステージ。今大会19あるロードレースステージで、カテゴリー山岳を上らないのはこの日だけ。ステージ優勝争いはセオリー通りスプリントになったけど、勝ったのは開幕以来ポイント賞を争うワウト・ファンアールト(ヴィスマ・リースアバイク)でも、カーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク)でもなく、21歳の新鋭パヴェル・ビットネル(dsmフィルメニッヒ・ポストNL)だった。 【ハイライト】ブエルタ・ア・エスパーニャ 第5ステージ|Cycle*2024
「仲間から“今日はできる”と言われていたんだ。僕もきっとうまくいくと思っていた。自分とチームのことを信じて走ったよ。だからチャンスがめぐってきた瞬間に思い切って踏み込んだんだ」(パヴェル・ビットネル)
前日までと同様に、暑さがプロトンを悩ませていた。とりわけ、この日はスタート時で気温が36度。アスファルト上での体感は40度を優に超えているとの話もあって、その感覚はレース展開にも反映されていた。
チョミン・フアリスティ(エウスカルテル・エウスカディ)とイボン・ルイス(エキポケルンファルマ)のスタートアタックを見送ったメイン集団は、彼らの逃げを約5分20秒差まで容認。スタートから1時間過ぎたのを機に少しずつペーシングをはじめて、フィニッシュまで100kmを残した段階で、その差は3分30秒。集団内はまだまだリラックスムードである。
アルペシン・ドゥクーニンクとヴィスマ・リースアバイクがコントロールを担って、着実に先頭2人との差を縮めていく。残り50kmで1分35秒差。完全に射程圏に捉えると、フィニッシュ前45kmから自然発生的に各チームが隊列を組んで、集団前方でポジショニング。こうなると当然のようにペースが上がって、フアリスティとルイスの背中が大きくなってくる。
追い風に乗った集団は結局、38kmを残して2人を吸収。フアリスティとルイスは互いの健闘を称え合い握手をしながら集団へと戻った。今大会3回目の逃げを演じたルイスは、レースを先導した総距離が441kmに到達。ほぼ毎日逃げているエキポケルンファルマとしても、ここまでの総走行距離の約80%にあたる583kmで先頭を走っている。 「逃げる以上は長い1日になることは覚悟できている。周りと協力してできるだけ長く逃げ続けられるよう努力するのは当然の仕事さ。エキポケルンファルマの力を最大限発揮するベストな方法でもあるからね」(イボン・ルイス)
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