【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第5ステージ】唯一の平坦ステージでパヴェル・ビットネルが大金星! ワウトやグローブスに先着し「仲間の“今日はできる”との言葉を信じていたんだ!」
プロトンの勢いは変わらぬまま、レース終盤に設定された中間スプリントポイントへ。このステージからマイヨ・ベルデを身にまとうワウトが先に仕掛けると、すぐにグローブスが反応。やはり両者の争いになって、先着したグローブスが20ポイントを加算。2位通過のワウトも17ポイントを加えている。
フィニッシュ地・セビリアに近づくとともに道が広くなるも、集団内の緊張感は高まるばかり。残り10.5kmでは左コーナーでオウェイン・ドゥール(EFエデュケーション・イージーポスト)が落車。直後を走っていたチームメートのルイ・コスタが巻き込まれ、路面に叩きつけられてしまう。ドゥールは何とか再出発したものの、コスタは打ち所が悪く再乗車できず。自国ポルトガル開幕にモチベーションを高めていたベテランが、思わぬ形でリタイアを余儀なくされてしまった。
こうしている間にも集団は最終盤を急いでいて、モビスター やdsmフィルメニッヒ・ポストNLが中心となって主導権争い。そこへリーダーチームのレッドブル・ボーラ・ハンスグローエも加わり、残り2kmを切ったところからはアルペシン・ドゥクーニンクも上がってきた。
最後の1kmを示すフラムルージュを通過すると同時に、アルペシン・ドゥクーニンクが満を持して先頭へ。アシスト4枚で引き上げるのはもちろんグローブス。スプリントへベストな状況を作り出したかに思われた。
しかし、ここで頭脳プレーを見せたのがヴィスマ・リースアバイク。グローブスの付き位置にワウトが入っていたが、別ラインからアッティラ・ヴァルテルやエドアルド・アッフィニがポジションを上げてアルペシン・ドゥクーニンク勢のリズムを崩しにかかる。グローブスがアッフィニの上がりに気を取られて右に目をやった隙に、反対側からワウトが猛進。グローブスの加速が遅れている間に、ワウトが先頭に立った。
このままワウトが突き進むかに思われたが、脇から伸びてきたのはビットネル。両者並ぶようにしてフィニッシュラインを通過すると、ほんのわずかにビットネルがワウトに先着。大金星の瞬間がやってきた。
【関連記事】
- 【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】ベン・オコーナーが独走勝利、4分51秒差をつけてマイヨ・ロホ獲得/第6ステージ
- 【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】グランツール初出場パヴェル・ビットネルがスプリントを制す/第5ステージ
- 【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第4ステージ】ブエルタを知り尽くす男・ログリッチ 今大会1つ目の山岳を制しマイヨ・ロホに袖を通す「今日の僕は幸運で、脚にも力があった」
- 【速報 ブエルタ・ア・エスパーニャ2024】激坂スプリント勝負はログリッチが勝利、マイヨ・ロホも獲得/第4ステージ
- 新女王誕生! カタジナ・ニエウィアドマが「全ステージをパーフェクトに走り抜いた」と自賛の個人総合初優勝 絶対的存在のデミ・フォレリングは4秒届かず【Cycle*2024 ツール・ド・フランス ファム:レビュー】