リスク顧みず北日本分断図った眞杉匠に帝王・山田裕仁氏も驚き「この選択肢をとるとは」/青森競輪G3・決勝レース回顧
現役時代はKEIRINグランプリを3度制覇、トップ選手として名を馳せ、現在は評論家として活躍する競輪界のレジェンド・山田裕仁さんが青森競輪場で開催された「善知鳥杯争奪戦」を振り返ります。
2024年9月29日(日)青森12R 開設74周年記念 みちのく記念善知鳥杯争奪戦(GIII・最終日)S級決勝
※左から車番、選手名、期別、府県、年齢 ①新山響平(107期=青森・30歳) ②森田優弥(113期=埼玉・26歳) ③眞杉匠(113期=栃木・25歳) ④佐々木眞也(117期=神奈川・30歳) ⑤守澤太志(96期=秋田・39歳) ⑥高橋晋也(115期=福島・29歳) ⑦宿口陽一(91期=埼玉・40歳) ⑧長島大介(96期=栃木・35歳) ⑨永澤剛(91期=青森・39歳) 【初手・並び】 ←⑥①⑤⑨(北日本)②⑦(関東)④(単騎)③⑧(関東) 【結果】 1着 ④佐々木眞也 2着 ②森田優弥 3着 ⑤守澤太志
グランプリ出場かかるS班2名が激突
9月29日には青森競輪場で、善知鳥杯争奪戦(GIII)の決勝戦が行われています。このシリーズにはS級S班から、地元を背負って立つ存在である新山響平選手(107期=青森・30歳)と、先日の宇都宮・共同通信社杯競輪(GII)を制して勢いに乗る眞杉匠選手(113期=栃木・25歳)の2名が出場。出場を予定していた古性優作選手(100期=大阪・33歳)は、残念ながら病気欠場となりました。 そうなると、当然ながら注目を集めるのは新山・眞杉のビッグネーム2名。しかもこの両者はどちらも、KEIRINグランプリ出場を見据えて少しでも獲得賞金を上積みしておきたい状況です。勢いがあるのは近況好調な眞杉選手のほうですが、地元代表である新山選手も譲れない。その両者がまずは初日特選で激突しますが、四分戦となったここは、中団から捲った眞杉選手に凱歌があがりました。 唯一の3車ラインとなった新山選手は果敢に主導権を奪いますが、厳しい展開となったのもあって5着に敗退。新山選手はその後、二次予選が2着で準決勝でも2着という結果で、決勝戦に勝ち上がっています。1着をとれてはいませんが、新山選手のデキがいまひとつだったという印象はなく、最後の直線の長さやバック向かい風の強さから、先行選手が粘りづらいバンクコンディションだったのも影響していたでしょう。