注目させるための巧みな戦略

一番の肝になるのが、なぜ今「M1000」が注目されているかということだ。それに関しても国井さんはこう説明してくれた。

シルバーのOGカラーが発売された後に登場したウィメンズカラーの「M1000WA」。こちらもリリース後、即完売となったカラーだ。（参考商品）

「インラインでの復刻を前に、シカゴを拠点とするクリエイターJoe Freshgoods（ジョー・フレッシュグッズ）とのコラボレーションモデルが話題を呼びました。その後に満を持して、OGカラーを復刻させます。

ブルーとライムイエローのカラーコンビが新鮮な「M1000CA」。ワイドなシルエットのデニムと相性が良さそうな一足。18,700円（税込）

その後に今度は『ニューバランス』の“Made in USA”のクリエイティブディレクターにも就任したAIMÉ LEON DORE（エメ レオン ドレ）とのコラボモデルも展開。ひとつのモデルなのに毛色の違うものが立て続けに登場した感じです。そういった注目を集めるための戦略が功を奏したと思います」

昨今の「ニューバランス」でよく使われる戦略が、ニューモデルのリリースよりも先にコレクションブランドとのコラボモデルを発表するなど、マーケットにホットな話題を提供する仕掛けだ。また昨今の“Y2K”トレンドにも、ミレニアム感漂うデザインが合致した形だ。注目されるべくして登場したのが今回の「M1000」といえるだろう。 最後に今後の展開について国井さんはこう締めくくってくれた。 「今後はインラインで新しいカラーが登場する予定です。また、スポットでコラボレーションのベースになるような動きもあるようです。とにかくフォーカスされ続けていくモデルになると思うので、好きな人はその動向を追ってほしいですね」