「性的暴行を受けたのに“PTSDは詐病”とデマを流され…」 元大阪地検検事正が一転して無罪を主張する背景 「刑が軽くなることを戦略的に描いている」
「性犯罪の撲滅を阻害し、むしろ助長することになる」
被害を訴えた女性検事は、先の会見で北川被告の主張について、 「今後多くの性犯罪者に“同意があったと思っていた”と主張させて、性犯罪の撲滅を阻害し、むしろ助長することになる」 と非難している。 改めて若狭氏に聞くと、 「北川被告は検察組織に迷惑をかけたくないから初公判では事実を認めた、と述べていますが、主張を翻して、こういう弁解をすると刑が軽くなるということを多くの人に知らしめてしまえば、検察への逆風になってしまいます。それこそが、検察に一番迷惑をかける行為だと思いますね」 検察組織、ホラ吹き副検事、そして検察OBとしての名誉と過去の名声――。裁判で供述を変遷させてまで、北川被告が守り抜きたいものとは、はたして何なのだろうか。 前編【「酩酊した女性部下に無理やり行為を…」 元大阪地検検事正が「無罪を主張」、事件のカギを握る「ホラ吹き女性副検事」】では、一転して無罪を主張した北川被告の「理解に苦しむ理屈」について報じている。 「週刊新潮」2024年12月26日号 掲載
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