【誰でも分かる年収の壁】103万円以外にも…悩まされる当事者の声
日テレNEWS NNN
今、見直しが検討されている年収“103万円の壁”。しかし、年収の壁はいくつかあり、今回「news zero」では4つの壁について詳しく説明します。さらに、年収の壁に悩まされる当事者を取材しました。 ◇ 山本紘之アナウンサー 「多くの人のお金に関わる、いわゆる“年収の壁”について今、見直しが検討されているのが“103万円の壁”ですが、実は年収の壁はほかにもあります」
佐藤梨那アナウンサー 「それが『106万円』『130万円』『150万円』と、それぞれ壁があります。ほかにも壁はありますが、8日はこの4つについてお伝えします」 「まずは、103万円を超えた分の収入については、所得税がかかるほか、扶養の子どもの年収が103万円を超えると親の税制優遇が少なくなるため、親から『103万円を超えないで』と言われた経験がある人も多いと思います」 「そして106万円と130万円は社会保険料が発生する壁です。まずは106万円の壁を超えた時、従業員数が51人以上の企業などの場合、所得税に加えて社会保険料の支払い義務が発生します」 「そして130万円の壁は、これを超えるとすべての人に所得税と社会保険料の支払い義務が発生します。この社会保険料には国民年金も含まれています」 「最後に150万円の壁です。これは103万円の壁と同様に税金が発生するものです。『配偶者控除』などが適用されている場合、配偶者の収入が150万円の壁を超えると、その分の金額に応じて配偶者控除額が引き下げられていきます。つまりパートナーの税の優遇分が減っていくということです」 山本アナウンサー 「こうした年収の壁に悩まされる当事者を取材すると、103万円以外の壁でも見直すべき課題が見えてきました」
専門学校生(20代) 「“103万円の壁”とかがあるって聞いているので超えないように私も思っているし、親からも言われている」 大学生(20代) 「もう少し働きたいと思っていても超えてしまうのが心配」 働く全ての人に関わるのが“年収の壁”です。最近、よく耳にするようになったのは“103万円の壁”。 ファイナンシャルプランナー 塚越菜々子氏 「まず103万円の壁というのは所得税が発生し出す」 レストランでアルバイトをする専門学校生の三本さん。 アルバイト 専門学校生 三本さん 「シフト考えないといけなくなっちゃって、103万円を超えちゃうのでなるべく減らすようにしています。扶養をこえないように、親の税金が増えちゃうから」 学生の場合、“103万円の壁”を超えると親の扶養を受けられなくなり、親の税負担も上がってしまいます。多い時は週4日ペースで働いていましたが、今月はシフトにほぼ入れないということです。 アルバイト 専門学校生 三本さん 「来月はお給料ないのでもうちょい働きたかったなと。やっぱり103万円だと少ないなって思うので、もうちょっと上限を増やしてもらえるとうれしい」