職場での方言で生まれる“ダイハラ”とは?使う人・使いたくない人・使われて嫌な人、それぞれの心理
「仕事の場で方言を使うのは、アリかナシか」をテーマにしたネット記事をめぐって、議論が紛糾している。 【映像】方言に悩み涙声になる女子アナ 地方から上京しても方言を使い続ける人の一方で、「標準語」がマナーという声もある。街の人々に聞くと「標準語を使っている人に一発で伝わればアリ」「生まれ育った環境もあり、無理に直せというのは酷だ」というアリ派の意見と、「失礼に当たったり、なに言ってるかわからない」「最初はナシ。第一印象が固められる」とナシ派が真っ二つに割れた。 最近では、方言を話すことで起こるハラスメントになるケースもあるという。「ダイアレクト(方言)・ハラスメント」だ。日本ハラスメント協会代表理事の村嵜要氏によると、「相談80件のうち5件くらいが“ダイハラ”だ」という。強い口調で怒ったり、逆にイジられたり……。潤滑油になる一方で、トラブルの原因になりかねない方言について、『ABEMA Prime』ではアナウンサーとともに考えた。
■方言で生まれる「ダイアレクト・ハラスメント」とは
「ダイアレクト・ハラスメント」では、「どないなってんねん!」「アホちゃうか」など強い方言で相手に接し、注意しても直してもらえないケースも多い。また、方言で話す相手を、「方言で話してよ」「その言い方、かわいいね」などと冷やかす・からかう行為も見られ、相手を辱める行為に繋がる可能性や、出身地で性格などを決めつける恐れもある。 標準語と方言、訛りの違いは、どこにあるのか。「標準語」は公用文や教育・放送などで用いる規範とされる言語で、「方言」はある特定の地域だけで使用される言葉、そして「訛り」は標準語に比べて、地域特有の発音をさす。 方言をめぐっては、価値観が二分されている。「方言はアイデンティティーだ」と考える人からは、「生まれ育った場所の言葉を使っているだけ」「日本語にも多様性がある」「“その人らしさ”も出る」という意見がある一方で、「マナー違反だ」との価値観からは「職場とプライベートで使い分けるべき」「伝わらない&聞き返す」「威圧的に感じる場面も」との声が出る。