「石の中にいろんな石ころが混ざっている唯一無二の天然石」市役所新庁舎にも使われる「秋保石」そのすごさとは 宮城
東北放送
「秋保石(あきういし)」をご存知でしょうか?仙台市の秋保地区で採掘されていて建材として重宝されていました。時代とともに需要が減ったものの、再び活用する動きも出ています。その秋保石の展示会が10日から仙台市内で始まりました。 【写真を見る】「石の中にいろんな石ころが混ざっている唯一無二の天然石」市役所新庁舎にも使われる「秋保石」そのすごさとは 宮城 花を生ける一輪挿しやコップなどの下に敷くコースター。太白区秋保町でとれる「秋保石」から出来ています。青葉区のせんだいメディアテークで始まった展示会では秋保石の置物や雑貨などおよそ100点が展示されています。 秋保石は耐久性に優れていて大正から昭和初期にかけては建物の基礎や塀、蔵などに使われていました。しかし、コンクリートの普及によって需要が徐々に減り、最盛期に18か所あった採掘場は現在、2か所のみです。秋保石の加工や販売を手がける「SANWASTONE」の千葉孝司社長は「火山活動でできた石ならではの特徴がある」といいます。 SANWA STONE 千葉孝司社長: 「石の中にいろんな石ころが混ざっているのが特徴の石です。当時、噴火の際に一緒に石とともに吹き飛んだ木片がところどころに混ざっている。一つひとつ断面が表と裏でも違いますし、どこを切り取っても、同じものは出ない。唯一無二の天然石です」 また、脱臭や防腐、湿度を調整する働きもあり、改めて、貴重な資源として活用が見直されています。県立秋保かがやき支援学校では、地域の建材を身近に感じてもらおうと秋保石が校舎内の壁や階段などに使われています。また、仙台市役所の新庁舎と新しい県民会館への採用も決まっています。展示会に訪れた人たちは秋保石の作品の数々に見入っていました。 訪れた人: 「魅力ある石だと思った。模様もすごい」 「どれを見ても表情がちがうので、同じものはないし、宝探しのような感じで見てしまいます」 SANWA STONE 千葉孝司社長: 「小さな雑貨や作品から秋保石を知るきっかけとなって地域で当たり前の存在になっていったら良いなと思う」
秋保石展はせんだいメディアテークで1月15日まで開かれています。
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