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「マウスピース歯科矯正の実質無料」をうたい、顧客との間で返金トラブルになっていた会社の社長らが、別の会社の社債購入を無登録で募った疑いで警視庁に逮捕された。被害総額は80億円にのぼるとみられている。FNNは、2018年に開かれた中村容疑者の誕生日パーティーで撮影された動画を入手した。 【画像】「歯科矯正が実質無料」で返金トラブルとなっている「ザ・グランシールド」社長ら

『年利20％で元本保証』被害総額は80億円か

間接照明で照らされた部屋で「本日は本当に多くの方にお集まりいただいて、本当にありがとうございます」と挨拶する男。 社債の購入を無登録で募った疑いが持たれている中村佳敬容疑者（46）だ。 コンサルティング会社社長の高橋章容疑者らと共謀し、16人から1億3000万円を不正に集めた疑いで逮捕された。 8人は、高橋容疑者の会社の社債を『年利20％で元本保証』などとうたい、無登録で出資者を募集。被害総額は、合計80億円にも上るとみられている。 2017年から始まったとみられているこの不正な取引。FNNは、その翌年2018年に開かれた中村容疑者の誕生日パーティーで撮影された動画を入手した。 中村佳敬 容疑者: 1人で生きていたなという感覚でいたんですよ。去年ぐらいから、ちょっとずつ友達ができたかなっていう感じで。濃い人たちが増えたなと思って。 不正な資金集めが順調だったのか笑顔を見せ、パーティーの参加者を“濃い友達”と表現し、さらに言葉を続けた。 中村佳敬 容疑者: きょう皆さんとお会いできて本当に濃くなってきたなと実感していますし、ここに集まってきていただいた皆さんにはやっぱり豊かになってもらいたいなと。多分きょう一番豊かなのは僕です（拍手）。 中村容疑者らはこの動画以降も不正な取引を続け、2023年2月までに1300人以上から合計約80億円を違法に集めたとみられている。 中村容疑者と25年ほど付き合いがあった被害を訴える知人男性は、「（中村容疑者は）とにかくお金に貪欲で嘘つきだってことじゃないですかね、本質は」と語る。 中村容疑者を巡っては、経営する会社が「マウスピースによる歯科矯正が実質無料になる」などと顧客を募集し、健康被害が出たなどとして、約4億6000万円の損害賠償を請求されている。 警視庁はこの件に関しても特定商取引法違反での立件を視野に捜査を進める方針だ。 （「イット!」 5月15日放送より）