「娘はフェイク情報を信じて拒食症で死んだ」「同級生が違法薬物にハマり行方不明に」 豪「SNS禁止法」の深刻過ぎる背景
“人気者でないと人間の価値がない”
「ウチの息子は中学2年生ですが、小学校時代の同級生で問題行動を起こすようになった女の子が行方不明で、警察沙汰になっています」 そう話すのは、現地で13年間暮らしている40代の日本人女性である。 「息子の話では、行方不明の女の子は小学3~4年生くらいの時にTikTokを始めて、ダンスを踊って投稿するなど、ものすごくハマっていた。小学6年生の頃には、“人気者でないと人間の価値がない”という考えに染まり、クラスでも人気のある人の話は聞くけど、そうでない人とは付き合わない。そうやって周囲の人をジャッジするようになってしまったそうなのです」
「大麻のみならず違法薬物に手を出し……」
ご存じの通り、インスタグラムやTikTokなどのSNSは、投稿者のアカウントをフォローする人数と、投稿された動画や画像を見たユーザーの評価、いわゆる「いいね!」が押された数を競う場と化している。 「行方不明になった女の子も、SNSにのめり込み“痩せていないとキレイじゃない”とか若いうちから特定の価値観を植え付けられてしまって……。挙句に大麻のみならず違法薬物に手を出すようになり、男の子の家に入り浸って中学2年になって退学。両親にも連絡をしなくなり、行方不明になってしまったのです。親の立場からすれば、SNSが子供の価値観を根本から変えてしまったように感じます」(前出の日本人女性) 11月21日発売の「週刊新潮」では、フランスやイギリスでも同様の議論が進んでいる、若年層のSNS規制について、詳しく報じている。
「週刊新潮」2024年11月28日号 掲載
新潮社