ボクシング辰吉寿以輝、TKO負けで初タイトルならず 元世界王者・丈一郎の次男
ボクシングの東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチは12日、東京・後楽園ホールで行われ、同級6位の辰吉寿以輝(大阪帝拳)は王者の中嶋一輝(大橋)に2回2分13秒TKO負けを喫し、初タイトル獲得を逃した。元世界バンタム級王者、辰吉丈一郎を父に持つ辰吉はプロ17戦目で初黒星。中嶋は2度目の防衛に成功した。 父がリングサイドで見守る中、初めてのタイトル戦に臨んだ辰吉は2回、初防衛の懸かる中嶋の強烈な左ストレートを顔面に受け、その場にあおむけに倒れ込んだ。タンカで医務室に運ばれたが、控室には陣営関係者に支えられながらも自ら歩いて戻った。丈一郎氏によると、記憶が曖昧な部分があるという。 所属ジムの吉井寛会長は「やっぱり経験不足」とサウスポーへの苦手意識がぬぐい切れなかった点を敗因に挙げた。「明日になったらけろっとしていると思う。あとはビデオを見て、本人がどうしていくか」と、再起するかは辰吉と今後話し合うという。丈一郎氏は「後遺症はないやろ。それを悲観的に思うのか、(現役続行は)だめじゃないと思ってやれるのか。それは個人にしか分からない」と次男をおもんぱかった。