楽天・辰己 有言実行!全身金色でゴールデン・グラブ授賞式 メークは1時間!
◇第53回三井ゴールデン・グラブ賞表彰式 守備のベストナインに贈られる「第53回三井ゴールデン・グラブ賞」の表彰式が28日、都内のホテルで行われ、記者投票で選ばれたセ・パ18選手にグラブ形のトロフィーと賞金50万円が贈呈された。4年連続4度目の受賞となった楽天・辰己涼介外野手(27)は頭部から足元まで「金色」に染めた「ゴールデン」スタイルで登場。式後には来年表彰式での全選手「金色」参加を呼びかけた。 会場の誰もが二度見した。暗転し、選手にスポットライトが当たる入場シーン。15番目に姿を現した辰己の姿は金色に輝いていた。「言ったことはやる。(照明の)反射で金に見えているけど、これがいつも通りです」。刺殺の日本記録を76年ぶりに更新し、397まで伸ばした名手は、ニヤリと笑った。 髪は金髪、顔は金箔(きんぱく)。上下金色スーツに金ネクタイ。足元まで染まり、ワイシャツだけは白。異彩を放つ格好に、周囲の選手も笑いをこらえるのに必死だ。それでも辰己は、栄誉ある舞台で視線を一直線に前へ向け続けた。 2年前の22年。同表彰式に金色ジャケットで参加すると、「来年は上下ゴールドで出る」と誓った。とはいえ、23年の表彰式は新婚だったこともあり純白の新郎姿。セリーナ夫人の小型「セリちゃん人形」を手にしたラブラブ表彰式となり、金ジャケットでの来場を改めて約束していた。そして有言実行。26日のNPBアワーズでは仮装3連発を披露したが、常連ともいえる三井ゴールデン・グラブ賞ではさらに上をいった。 ファンへの感謝も忘れない。10月8日日本ハム戦でのプロ野球新記録の392刺殺時を「大歓声で喜んでくれてうれしかった」と振り返った。それだけに、金色一色はファンへの恩返しでもあった。衣装代については「誰かに聞いて」としらを切ったが、メークは「1時間くらいですかね」と明かした。 「式典が盛り上がれば、僕個人的には堅苦しい印象があるので、楽しければいいのではと。来年は全員金にして、ぜひ僕のまねをしてくれれば」と周囲の名手たちへ呼びかけた。400刺殺を新たな目標へと掲げ、俊足と優れた打球判断で生む広い守備範囲で、グラウンド上でも一層輝くつもりだ。(大木 穂高)