サントリー、NFTつきビール発売──アバランチブロックチェーンを採用
サントリーは、山崎蒸溜所のモルトウイスキー原酒に使用した木樽で熟成させた、こだわりのビールにNFTを搭載した。ユーザーは消費した証明として、ユニークなデジタルコレクターズアイテムとなるNFTを受け取ることができる。 飲料大手のサントリーグループは、アバランチ(Avalanche)ブロックチェーン上でビールの消費証明としてNFTを発行するパイロットプロジェクトを開始した。アバランチが20日、発表した。 すでに発売が開始されている「ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム〈山崎原酒樽熟成〉2024」の715mlのボトルには、交通系ICカードや最近では自動レジ用のタグなどに使われるNFC(近距離無線通信タグ)が搭載され、ボトルのキャップを覆うテープを切ると、NFCが検知し、顧客は消費の証明となるNFTを受け取ることができるという。 この取り組みは、すでに「Thailand Blockchain Week」で、サントリーシステムテクノロジーズのRio Inaba氏と、アバラボ(Ava Labs)日本代表の平田路依氏が発表した。 お酒とブロックチェーン、NFCの組み合わせでは、11月5日、SBIトレーサビリティが人気の日本酒「獺祭」の最高級品「獺祭 Beyond the Beyond 2024」向けに、ブロックチェーンとNFCを組み合わせたトレーサビリティサービスを提供すると発表している。開封検知機能付きNFCタグを使い、製品の真贋証明を実現する。 サントリーの取り組みは、真贋証明というよりも、顧客ロイヤリティ向上が目的。限定販売の商品に紐づいたNFTを顧客に提供することで、文字どおりプレミアムな体験を提供する。 NFTは、投機的な盛り上がりからバブルが崩壊し、一時は「NFTは終わった」との声も聞かれたが、リアルなビジネスと連携した取り組みが始まっている。いわゆるハイプ・サイクルの「幻滅期の谷」を徐々に抜け出しつつあるようだ。 |文:CoinDesk JAPAN編集部|画像:リリースより
CoinDesk Japan 編集部