より多くの人が楽しめる“共遊玩具”とは
3点目は「トミカを運転!ハンドルドライバー」です。ハンドルを操作していろいろなドライブ体験ができるおもちゃで、フロントガラスを模した画面に上部の形が異なるシートを差し込むことで、運転席から見える景色、運転している車の種類が変わります。 目の見えない子どもたちにも運転の楽しさを味わってほしい、と願って工夫を盛り込みながら開発されたこちらのおもちゃ。差し込むシートによってパトカー、消防車、レーシングカーとそれぞれ運転のミッションが変わり、状況は音声でも説明されます。 「上の部分が四角いシートを使うぞ!」「犯人を追跡しよう!右だ!」といった音声が流れるので、目が見えない子どもたちもミッションを遂行し楽しむことが出来ます。
他にも、操作ボタンがレリーフ状になっていて、硬貨や紙幣の種類も触って分かり、表示される数字なども声で教えてくれるレジスターのおもちゃには、できるだけリアルな触感にしようとこだわった小物も入っています。 動物や昆虫の体を細かく表現したフィギュア「アニア」や、様々な車をミニチュアにした「トミカ」も、目の見えない子どもたちが、普段なかなか触れない生き物や車の全体像を知ることのできる貴重な共遊玩具です。 普段見た事があり知っているおもちゃにも隠れた工夫が詰まっていることが分かりました。
タカラトミーは、電源スイッチのON 側に凸点を付けてどちらがON なのかを触ってもわかるようにしたり、電池蓋を開閉するためのネジ穴の周囲に凸状のリングを入れ他のネジ穴と触っても区別できるようにして、視覚に障害がある人も玩具を操作しやすくする工夫「小さな凸」を、2024年度からは共遊玩具にとどまらず、タカラトミーグループすべての電子玩具製品に適用することを発表しました。 当時の経緯について、高橋さんは「共遊玩具ではない、目の見えない子どもたちには楽しめないかもしれないおもちゃなのに、スイッチや電池ボックスだけに工夫をしても意味がないのでは?というご意見をいただくこともありますが、お家で子どもたちのためにおもちゃの操作や電池交換をしている、育児中の目の見えない大人たちはたくさんいますし、目の見えない子どもたちも、共遊玩具ばかりで遊んでいるわけではありません。 「凸表示」はやれないことではないのだから、タカラトミーグループとしてはできるだけすべてのおもちゃに付けていこうよ、ということになったんです」と語ってくださいました。 共遊玩具は特別な人向けではなく、より多くの子どもたちが楽しめることを願ったおもちゃ。そして、子どもたちだけでなく、障害のあるご家族にも扱いやすいおもちゃになるように工夫することも、より良いおもちゃづくりの大切なポイントだと、タカラトミーでは考えられています。 共に遊ぶと書く共遊玩具。あなたの身の回りにも沢山ある“盲導犬マーク”や“うさぎマーク”を見つけて、おもちゃに隠れた工夫を是非探してみてくださいね。 最後に、タカラトミー共遊玩具のHPにあるメッセージをご紹介します。 “タカラトミーのおもちゃで一度遊んでみてください。障害のあるなしに関わらず、共に遊べる工夫がいろいろなところにされています。違いを超え、個性を尊重し、共に遊ぶ楽しさを経験した子どもたちは、皆が共に生きられる社会をつくる大人へと成長してくれると私たちは信じています。“ ※ご紹介した商品の一部は、生産終了品のため、お求めいただけない可能性がございます。