【派閥と裏金事件】岸田総理の答弁に政治ジャーナリストは「連座制に前向き発言で、ニュースのネタを提供したから、あとはきょうの国会を乗り切れる」と踏んだのではないか【MBSニュース解説】
『検討する』とはあまり言わなかったが、肝になることは答えない
(武田一顕氏)納税については野党の立憲民主党とか、参議院では維新も追及していました。数百万円でも1000万円でも、裏金だとすれば申告しなければいけないお金、納税申告をしなきゃいけないお金なんだから、何でそれをしなかったんだという追及が相当ありましたけれども、「法律に従って厳正に対応させる」と、全部一緒なんですよ。一覧表についてはこれから調査するとか、さすがに今日は『検討する』とはあまり言わなかった。けれども、肝になることは何も答えないでこれからやります、待っててくださいと言って乗り切ろうとしています。 (神戸学院大 中野雅至教授)僕も施政方針演説の前に予算委員会が開かれたのは、役人時代も含めて記憶になくて、それに応じたってことは「何らかのタマ」を持ってるから応じたと思うんですけど、たぶんそのタマが連座制以外にはなかったのかなというのが驚きです。 一番疑問なのは、政党交付金が入ってるわけですから、そもそも政治にお金がかかるというが、一体いくらかかるのか実態調査をしてほしいんです。予算委員会で質問が出ていたけれど、地方議員に対して金を配っていたとか、票の買収に使われたんじゃないか、っていう疑念が出てるわけで、我々が一番知りたいことについて岸田さんはゼロ回答でした。
連座制の導入について前向きな発言 その先にあるものは…
――いっぽう岸田総理は連座制の導入については前向きな発言をしました。連座制とは、会計責任者や秘書などが有罪になった場合、議員も何らかの処分を受ける仕組みのことで、総理は「連座制も含めて、党として考え方をまとめ、各党とも議論を行っていきたい」と答えています。 (武田一顕氏)岸田さんは前向きな発言をしただけであって、「連座制を導入する方向でいきます」とまでは言ってないんです、議論をするって言っただけです。もちろん政治資金規正法の議論は与野党でやることであって、岸田さんが言ったから「はいはい」とならないことはわかるんだけどど。