〝農高の甲子園〟見どころは? 夢の舞台で輝く探求成果
取材後記
日本学校農業クラブ東北連盟大会の取材でプロジェクト活動の記録簿を見る機会があった。1冊の厚さは10センチを優に超える力作ばかり。手書きで考えをつづり、データを積み重ねる。農業の課題解決に向けて真剣に向き合う農高生の姿が垣間見えた。 1989年度に560万人を超えた高校在学者は現在290万人まで減少した。少子化の波は農業高校も無縁ではなく、統廃合や総合学科への移行が相次ぐ。東北の農高関係者からも「生徒が減れば、教職員も減らされる」と、農業教育の縮小を憂う声が出る。 一方で文部科学省は、自ら考え課題解決に動ける資質を育む「探究学習」の推進に旗を振る。その考えを先取したとも言える農業クラブの取り組みが再評価されることを願っている。 (山口圭一)
日本農業新聞