SHAZNA、ラクリマ、マリス、F◇C…番組から生まれた「ヴィジュアル系四天王」偏見の矢面に立たされた彼らの真の実力
■ ヴィジュアル系ブームがもたらした誤解と偏見 ヴィジュアル系という語源は別として、ブームを引き起こしたヴィジュアル系四天王、それを生み出した『Break Out』の影響力は計り知れない。 80年代の音楽シーンに登場したBUCK-TICKやX JAPANといったバンドが、音楽のみならずその奇抜なビジュアルで注目を浴びたことは紛れもない事実である。彼らのビジュアルは音楽と同様に人と違う表現を追求した結果でもあった。しかしながらヴィジュアル系という言葉がブームに乗って独り歩きしたことによって、多くの誤解と偏見を生んだこともまた事実なのである。 『Break Out』によってヴィジュアル系を知った、ハマった者が多くいる一方でそれ以前からこのシーンのバンドを好きだった者にとってヴィジュアル系呼称は、妙なレッテル貼りでもあったのだ。90年代ヴィジュアル系を語る際、この『Break Out』以前/以降の世代間ギャップが大きくある。良くも悪くも、といった部分で功罪多きテレビ番組であり、ヴィジュアル系四天王である。
冬将軍