パリオリンピックの大岩ジャパンをスペインの名指導者が激賞「藤田譲瑠チマはロドリを彷彿」
「やや大袈裟かもしれないが、藤田(譲瑠チマ)はロドリ(マンチェスター・シティに所属し、ユーロ2024では優勝したスペイン代表で大会MVPに選ばれた現代最高のプレーメイカー)を彷彿とさせた」 【画像】サッカー日本代表 2026年のメンバーはこうなる! 識者が予想 スペインの慧眼、ミケル・エチャリはそう言って、パリ五輪開幕戦、日本がパラグアイを5-0と下した試合を振り返っている。開口一番、藤田を激賞するほどの高評価だった。 「日本はすばらしい勝利だったが、藤田がそのプレーを担っていた。中盤で正しい位置を見つけ、ボールを受け、捌き、あるいは力強く前に運ぶ。その技量において、藤田は傑出していた。パラグアイを苛立たせ、焦らせ、手も足も出させなかった。パス出しにセンスがあり、プレーに落ち着きがあって、さらに体格にも恵まれている。日本のフル代表は長くスカウティングしてきたが、ひとつの発見だった」 エチャリが、ほとんど手放しでプレーメイカーを称賛している。その意味はとてつもなく大きい。たとえば、育成年代では評価がそこまで高くなかったシャビ・アロンソ(元スペイン代表。現レバークーゼン監督)のプレーセンスを、レアル・ソシエダでいち早く見出したのが、当時、ダイレクターだったエチャリだった。そんな目利きが、藤田をロドリと比較したのだ。 ちなみにエチャリの一番弟子と言えるのはフアン・マヌエル・リージョ(元ヴィッセル神戸監督)だが、そのリージョはロドリが所属するシティを率いるジョゼップ・グアルディオラの師匠であり、現参謀である。 「日本は藤田のいる中盤がパラグアイを制圧することによって、試合の行方を決定づけた」 そう繰り返したエチャリは、試合のディテールをどう分析したのか? 「大岩剛監督が率いる日本は、4-3-3というフォーメーションを選択していたが、実にいい運用を見せている。ふたりのインサイドハーフとふたりのサイドアタッカーは常に斜めに動き、相手を撹乱。その一方で、それぞれがいるべきポジションを失わず、攻守両面で優位を成立させていた。序盤、ポゼッション率自体はほぼ互角だったが、日本のほうが積極的に敵陣に入っている。 これは冒頭に書いたように、藤田が中盤の攻守でリードしていたのが大きいだろう」