「国内不動産はやめとけ」…投資初心者が手を出しがちな日本不動産、今は“リスクたっぷり”だと言える5つの理由
理由4 金利上昇でローン返済ができなくなる可能性がある 2022年12月20日、驚くべき事件が発生しました。日銀の黒田総裁就任以降、日本は長期間低金利が続いてきましたが、その長期金利が0.25%→0.5%に上昇したのです。 その結果、不動産ローンの金利も上昇させた銀行もあり、月々の銀行返済金額が増加した大家さんも多くいます。 従来、異常なまでの低金利で銀行からお金を借りることができました。そのため、銀行ローンを使って不動産を購入しても、十分収益を出すことが可能でした。 しかし、今回の金利上昇により、毎月の銀行ローン返済額が増える可能性もあります。2023年黒田総裁に代わり、植田和男氏が日銀総裁に就任しました。 2023年5月時点では、黒田総裁の低金利政策継続の姿勢を示していますが、2年目以降徐々に金利を上げるという噂も流れています。 金利が上がると、毎月の家賃の手残りがゼロになったり、ひどい場合は毎月マイナスになるリスクが高まっています。国内の銀行からの融資で不動産を購入する場合、このようなリスクがあることを考慮すべきでしょう。 理由5 通貨としての円の価値が暴落している 2022年、ウクライナ戦争で世界各国は金利を上昇させましたが、日本は異次元緩和といわれる低金利を続けました。その反動で、2022年10月には1ドル=150円まで円の価値が一気に暴落しました。 不動産オーナーの視点で考えると、円の価値がいくら暴落しても、家賃収入の金額は変わりません。そのため、円の価値の暴落は自身には関係ないと思いがちです。 しかし、島国日本は食料品やエネルギー資源等の多くのものを輸入に頼っているため、円の価値が下がると物価が上がります。 実際、2022年はマクドナルドのハンバーガーが100円→150円、うまい棒が10円→12円等物価上昇が続きました。 すると、同じ家賃収入でも物価が上昇すれば、同じ金額(家賃)で買える商品が少なくなっているのです。同じ金額の家賃を受け取っていても、実際は収入が目減りしていることになります。これは、インフレに負けている状態と言えます。
国内不動産はリスクが多い
以上、国内不動産投資のリスクについてお伝えしました。 もはや国内不動産を買っておけば、あとは安泰という時代ではありません。厳しく精査をすれば、いい物件が見つけられる可能性もありますが、素人が見つけるのは至難の業です。 万が一、それでも国内不動産投資をされたい方は、これら5つのリスクを考慮した上で慎重に行って頂くことをお勧めします。 町田建登 ライフシフト合同会社 代表 ※本記事は『フィリピン不動産投資術 ~月6万円から始められる年利8%のホテル投資のコツ~』(ビジネス教育出版社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
町田 健登