小椋藍選手がMoto2チャンピオン獲得!!「3度目の正直」に必要だったものとは【MotoGP第18戦タイGP】
いつか、小椋選手に走りの向上についての話を聞いていたとき、こう言っていました。 「(走りについて)変えたり頑張ったりしたものって、すぐ(結果に)表れてはくれないんです。その瞬間から“ここがよくなった!”、“ここが変わった!”とはならないんですよ。半年や1年、2年前から頑張ってやっていることが、気づいたら表れていた、ということなんです」 小椋選手の「チャンピオンを獲得するために必要だったもの」の答えもまた、この姿勢につながっているように思います。 1本1本は細いかもしれない(あるいは太い糸もあるかもしれない)糸が、おそらくは何百本もひとつの終着点に向かって伸びていたのでした。何年も前から伸びている糸もあれば、2024年に加わった糸もあるでしょう。それらがついに束になって届いたのが、2024年だったのです。 言うは易く、行なうは難しいことです。しかし、小椋選手のそれは、この言葉がまさにぴたりと当てはまるのではないでしょうか。 「小椋藍は、世界チャンピオンを獲得するために“全てを”懸けてきた」 ■Moto2クラスとは…… Moto2クラスは、トライアンフ「ストリートトリプルRS」の排気量765ccの3気筒エンジンをベースに開発されたオフィシャルエンジンと、シャシーコンストラクターが製作したオリジナルシャシーを組み合わせたマシンによって争われる。タイヤは2024年よりピレリのワンメイクとなった。クラスとしてはMotoGPクラスとMoto3クラスの中間に位置する。
伊藤英里