小椋藍選手がMoto2チャンピオン獲得!!「3度目の正直」に必要だったものとは【MotoGP第18戦タイGP】
今年、チャンピオンを獲得するために必要だったもの
レース後のチャンピオン会見で、小椋選手は「今年、チャンピオンになるために何が変わったのでしょうか?」と聞かれ、こう答えています。 「僕のレース人生において最も大きな目標は、世界チャンピオンになることでした」
「Moto3、Moto2、MotoGP、クラスにかかわらずね。だから、すごくすごく嬉しいですよ。これまでに2度、チャンピオンになるチャンスを失ってきて……。一度はMoto3で、一度は2022年のMoto2でしたが、そのあと、僕はこのタイトルをただ夢見ていました。いつの日かMotoGPライダーになれるかもしれない、ということも考えなかった。世界チャンピオンだけを夢見てきたんです。そしてついに、成し遂げました」 「僕は自分がどういう人間なのか知っています。もっと若かったとき、僕は最速ライダーではなかったし、自分にものすごい才能があるとも思っていませんでした。でも、すごく頑張れば、こういうことを成し遂げられると信じていました。だから、MotoGPのチャンピオンに5回なりたいとかそういうことは……もちろんあり得るかもしれないけど、すごく可能性は低いですから(考えることはなく)、僕は、“世界ナンバーワン”だけをただただ目指してきたんです」 ここに、レース後に聞いた、小椋選手のクルーチーフ、ノーマン・ランクさんの話を加えましょう。 「最大のポイントは、アイがレースにおける自分の生活の全てを、結果を得るために、世界チャンピオンを獲得するために集中してきたということだ」 さらに会見のあと、小椋選手に「今年、チャンピオンを獲得するために必要だったものは何だったのでしょうか?」と尋ねました。 小椋選手は「それを言い出したらすごく細かくなっちゃうんですけど」と言って、こう説明しました。 「Moto3(のタイトル争い)で足りなかったものをMoto2で蓄えて、それでも2022年(のタイトル争いで)足りなかったものを2023年で……と思ったけれど、怪我をしてしまいました。ほんとにちょっとしたものなんですけど、確実に自分の中で(足りなかったものを)つぶしていって、今年を迎えられて、それが形に表れてくれました。それが全てだと思います」