八村塁のNBA1年目は成功だったのか
今回、チームの1番手となったことで、八村はそういった立場の一面を経験した。 リーグ有数の司令塔であるジョン・ウォールが左アキレス腱断裂から復帰予定の来季、ウィザーズはウォールとブラッドリー・ビールというNBA屈指のガードコンビが復活となり、二人に続く3番目の武器として期待される八村にシーズン再開時のような機会はないかも知れない。しかし実際にそれを経験したことが、ウォールとビールとともに戦う上で、またNBA選手としてさらに飛躍する上で大きく生きることは間違いない。 八村は攻めあぐねていた時、こう言っていた。 「アグレッシブさをなくすと逃げているように見えるので、僕はそういう風にはなりたくないので。そういうところでは、今どれだけ自分で戦うかという自分自身の戦いもありますし、相手のマークが強い中で、どれだけ自分のプレーを出せるかということがこれからの僕のNBAキャリアにかかってくると思うので、今まで通りアグレッシブにやっていきたいなと思います」 1年目を締めくくる再開後のシーズンは、このような思いを持って戦った貴重な時間だった。その中で解決への道を見出だし、八村の可能性は、ますます広がった。 (文責・山脇明子/米国在住スポーツライター)