DeNA・牧 雄たけび!下剋上決めた九回2死から菅野撃ち「もう本当に気持ちで打つことができた」
「JERA CSセ・ファイナルS・第6戦、巨人2-3DeNA」(21日、東京ドーム) 【写真】地上波じゃ見られなかった大歓喜のデスターシャ!牧と観客が壮観の一体パフォ リーグ3位から勝ち上がったDeNAが王者の巨人に逆転勝ちし、対戦成績4勝3敗で7年ぶり4度目(大洋、横浜時代を含む)の日本シリーズ進出を決めた。 青い戦士の輪ができる。最後まで誰ひとり諦めることなく、一丸野球で切り開いた下克上という大きな扉だ。牧秀悟内野手は最後まで笑顔だった。「もう本当に気持ちで打つことができたかなと思います」。つないだ日本一への挑戦権を手にし、次なるステージへ。死闘を戦い抜いた主将は胸を張った。 一進一退の攻防。1点を防いでは、好機を生かせない。意地と意地がぶつかり合う、まさに総力戦だった。そんな中で迎えた、九回2死三塁だ。主将・牧が仲間の思いを背負って打席に立つ。その3球目だった。菅野の外角球を左前にはじき返すと、感情は爆発。雄たけびを上げ、バットをたたきつけた。 主将となって挑んだ1年だった。正念場の8月下旬に初めてミーティングを行うと、CSファーストSの前日に2度目を行った。「できることを100%やろう。いまさらできないことをやろうとしても無理だから」。どう立ち振る舞ったらいいのか。悩み、苦しんだ時期もある。理想の主将像は、いまだに答えは見つかっていない。 それでも7年ぶりの日本シリーズ進出を、自らのバットで決めた。破竹の5連勝から2連敗で一度は崖っぷちに立った。「最後までどっちが勝つかわからない試合展開で、こうして粘り勝ちできたのでよかったです」。激動の一年にはまだ、続きがある。さぁ、大歓声の待つ横浜へ帰ろうか。