傷ついてしまう前にー「SNSは受け取る側の教育も必要」眞鍋かをりがSNSと距離をとる理由
「ちゃんと休んでるぞ」と自分に言い聞かせる
――お仕事や子育てに忙しい中でも身体を壊さないために、どんなセルフケアをされていますか。 眞鍋かをり: 「ちゃんと休んでるぞ」って自分に言い聞かせるようにしています。もともとせっかちな人間で、子どもが寝た後のお風呂タイムでも英語のリスニングを勉強したりして、全く休めていない状態でした。でも、今は「私は休んでる」って言い聞かせて、ただお風呂でボーっとつかる。そうすると、脳に余裕ができて、他の時間が充実して、効率も高まることに気づきました。 ――芸能界で活躍してきた経験が子育てに役立つこともありますか? 眞鍋かをり: そうですね。芸能界で、いろんな人を見ることができたのは子育てのヒントになっています。持って生まれたポテンシャルや才能、性格は人それぞれ違うし、生き方も違う。判で押したような優等生は必ずしも正解じゃない。それを芸能界で幅広くいろいろな方を見てきて身に染みて実感できたので、教育熱心とは真逆に、のんびり子どもを見守れるようになりました。 一方で、自分の人生で感じた同じような後悔は味わってほしくないですね。私は18歳から芸能界に入ってしまったので、海外に住んだり、留学したりしたい気持ちはあったものの、その夢を叶えることができませんでした。だから同じ思いをして欲しくない。その一心で、「若いときに(海外に)行っといたほうがいいよ」「留学しなよ」って誘導しています(笑)。もちろん、本人の希望があるので「イヤ」と言われればしょうがないですけど。 ――子どもとの関わりで意識されていることはありますか。 眞鍋かをり: 今は技術とか知識を詰め込むより、大人になってからの思考のプログラムを作っている時期だと思います。だからこそ、幸せに生きられるよう、安心感を与えてあげたいですね。 私は芸能界に入ってから嫌な思いをたくさんしましたが、心は折れなかった。「自分は幸せだ」って思っていたからだと思うんです。それはやっぱり親のおかげ。自分はどんなことがあっても絶対に不幸にならない。そう思えたのは両親が安心感を与えてくれていたからだと感じました。 だから子どもにはいつも「ママの願いは、元気でケガも病気もせず、大人になってくれることだけ」と言葉をかけています。毎日のように口酸っぱく言っているので、うるさがられて嫌がられているんですけど、それでも伝え続けていきたいです。