隠れた名作!ティンバーランドの「スリーアイ クラシック ラグ」が令和のストリートで再び輝く
モカシンステッチとオイルドレザーがおりなす重厚な見た目とは裏腹に、履き心地はスニーカーのように快適だ。
「履き口を取り巻くシューレースは、360度レーシングシステムと呼ばれるフィット感を高めるテクノロジーです。特にこのモデルはかかとがやや浅めなので、この機能が役立ちます」
履き心地へのこだわりは目につきにくい部分にも。オレンジ色のライニングには、しなやかなグローブレザーが使われている。
「インソールは独自のアンチファティーグ フットベッドです。優れたフィット感やクッション性に加え、逆さ円錐システムによって歩行の衝撃を吸収し、エネルギーへ変換することで快適な歩行をサポートします」
一般的なモカシンタイプのボートシューズには、ラバーソールが装着されたものがほとんどだが、このモデルにはイエローブーツと同じラグソールが装着されている。
「あくまで野山での使用を想定した靴ですから。ラグソールは蜂の巣のようなパターンの形状から、ハニーソールとも呼ばれています。グリップ力や耐摩耗性に優れ、また、厚みがあるため、身長が高く見える点も好評です」
“シティボーイなシューズ”として再び脚光を浴びる
そんな往年の名作シューズが、今、日本でセカンドブームを迎えつつある。そのきっかけを大木さんはこう語る。
「今から5年前のこと。当時、世の中はスニーカーブームの真っただ中で、街でブーツや革靴を履いている人を見かけることはほとんどありませんでした。でも、『だからこそ、今がチャンスだ』と思って、セレクトショップのバイヤーさんたちに提案したところ、予想以上に反響があったんです。 渋カジブームを知るバイヤーさんには、『懐かしい!』、『昔、履いていた!』などと喜んでいただけましたし、若いバイヤーさんにも、『ティンバーランドにこんなモデルがあったの⁉』、『スニーカー感覚で履ける!』と好評でした。スタイリストの長谷川昭雄さんにも気に入っていただいて、スタイリングに使っていただくうちに、シティボーイ的なシューズとして、どんどん広まっていったんです」
【関連記事】
- Timberlandの「イエローブーツ」と共に歩んだ50年を探る
- タスマニア島生まれのタフなブーツ「Blundstone(ブランドストーン)」の名品「ORIGINALS(オリジナルス)」を徹底解剖
- 名品「MICHAEL」の歴史と「CHAMBORD」の人気から見る「Paraboot(パラブーツ)」が選ばれる理由
- 「アイリッシュセッター」「ポストマン」1世紀以上made in USAにこだわり続けるブーツブランド「RED WING(レッドウィング)」の魅力
- 「Danner(ダナー)」の歴史とブランドを代表する「DANNER LIGHT(ダナー ライト)」と「MOUNTAIN LIGHT(マウンテン ライト)」