中止、延期、決行…緊急事態宣言で芸能エンタメ界対応に追われる
寄席は感染防止対策しつつ興行実施
【歌舞伎座】は「四月大歌舞伎」を25日から中止し5月3日が初日だった「五月大歌舞伎」も同11日まで中止、以後は状況にあわせ判断するとのことだ。公演の開始時期については公式サイトなどであらためて告知するという。 【宝塚歌劇団】は25日については混乱を避けるため上演するが26日から5月11日までの公演を中止。12日以降は順次再開の予定だが、今後の政府や自治体等からの発表内容などを踏まえて決定次第、あらためて公式サイトで案内するという。 【劇団四季】は宣言対象地域の公演を28日から中止するが、「ライオンキング」名古屋公演、「ロボット・イン・ザ・ガーデン」福岡公演、東京都以外で実施される「劇団四季 The Bridge ~歌の架け橋~」全国公演(宇都宮・ひたちなか・座間・川口・茅ヶ崎・浦安)は実施する。 【新国立劇場】も25日のオペラ「ルチア」と演劇「斬られの仙太」、5月1日から8日のバレエ「コッペリア」、5月2日から11日の演劇「東京ゴッドファーザーズ」を中止。 日本芸術文化振興会は【国立劇場】、【国立演芸場】、【国立能楽堂】、【国立文楽劇場】の主催公演を中止、展示室・図書閲覧室などは休室とする。 東宝演劇公演も対応を発表。【帝国劇場】で上演中の「モーツァルト!」については25日から27日の3日間は観客の混乱回避のため周知期間として感染予防対策を徹底し実施するが28日以降は千秋楽5月6日までの公演を中止。【シアタークリエ】の「ジャニーズ銀座2021 TOKYO EXPERIENCE」は初日の5月2日から11日まで、そして【日生劇場】「ブロードウェイと銃弾」の初日5月10日・11日の中止を発表している。 【寄席】は前述の通り、都から無観客開催を要請されたものの大衆娯楽は例外規定にうたわれる「社会生活の維持に必要なもの」に該当するとして、客数を半数以下にすることで興行実施を発表した。【新宿末広亭】は24日公式ツイッターで関係各所と協議の結果、感染防止対策を維持しつつ興行を行うと発表。「昔からの伝統芸能で今も尚 途絶えずに伝わっていると言う事は、社会生活の維持に必要なものであると解釈しております。(但し今後の状況次第で何か変更ある場合は改めてお知らせ致します)」としている。 「メジャーどころではなく小劇場演劇などごく小規模の公演やイベントは対策をしつつ開催する判断をしているところもありますが、たとえ要請の対象ではなくても世間体を気にして中止したりオンライン配信に切り替えたりという判断をとっているケースもあります」(スポーツ紙50代男性記者) 芸能エンタメ界としても、緊急事態宣言の効果が出て良い方向に向かうことを期待するばかりだろう。 (文:志和浩司)