高齢者の正月リスク - “餅窒息”を防ぐために知っておくべきこと【医師監修】
・背部叩打法 手のひらの付け根部分で左右の肩甲骨の中間あたりを、数回以上力強く叩きます。
・腹部突き上げ法(ハイムリック法) 背部叩打法で餅が出てこないときは、次に「腹部突き上げ法」を行います。ただし、この方法は、乳児や妊婦、高度肥満の人には行ってはいけません。 「腹部突き上げ法」は、相手の上腹部を手前上方に強く突き上げて、喉に詰まった餅を取り除く方法です。相手の後ろにまわり、両方の手を脇から通し、ウエスト付近に手を回します。一方の手で握りこぶしをつくり、その親指側をへそより少し上に当てます。その握りこぶしをもう一方の手で握って、すばやく手前上方に向かって圧迫するように突き上げます。 なお、腹部突き上げ法を実施した場合は、腹部の内臓を傷める可能性があるため、救急隊にその旨を伝えるか、速やかに医師の診察を受ける必要があります。 ■■勝木 将人先生より お餅は伝統的な日本の食べ物であり、新年を祝うには欠かせない食べ物ですよね。喉につまらせるリスクがあるため、召し上がる際は注意を払ってください。たとえば、一人で食べずに家族といっしょに食べたり、食べる前には飲み物を飲んで口を潤したりしましょう。窒息は命を落とすため、「こんなに小さいと食べごたえがないな」、と思うくらいお餅を小さくして食べるなどしてもよいでしょう。お餅で命を落とさぬよう、新年を楽しく迎えられるように工夫をしましょう。 ■ 勝木将人 かつき まさひと 経歴 2016年東北大学卒業 / 現在は諏訪日赤に脳外科医、頭痛外来で勤務。 / 専門は頭痛、データサイエンス、AI. 研究分野 頭痛、データサイエンス、AI、統計解析 免許・資格 メディカルAI公認資格 所属 燕三条すごろ脳脊髄クリニック 長岡技術科学大学 准教授
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瑞木