マクロン仏大統領、主要政治家と会談へ-新政府樹立に取り組む
(ブルームバーグ): フランスのマクロン大統領は6日に主要政治家と会談する。大統領の任期を全うすると宣言した同氏は、新政府樹立に取り組む。
マクロン氏は5日夜のテレビ演説で「私に与えられた任期は5年間であり、私は任期を全うするつもりだ」と表明した。同氏の任期は2027年まで。
数日中に新たな首相を指名するとし、新首相の任務は不信任案を提出しないことを約束したすべての政党を代表し公共の利益を考慮する政府を樹立することだと語った。
バルニエ内閣は財政赤字縮小に向け大幅な歳出削減と増税を盛り込んだ予算案を提出していたが、議会通過の見込みが立たず強硬手段に訴えたことで不信任を突き付けられた。マリーヌ・ルペン氏が事実上率いる極右の国民連合(RN)が極左を含む左派連合と手を組み不信任案を可決させた。
マクロン氏は極右と極左の議員が不信任案に賛成票を投じた唯一の目的は大統領選挙の早期実施だと非難している。
マクロン氏は6日、自身の政党および議会における同盟政党の指導者たち、さらに中道右派の政治家たちと会談する予定。マクロン氏はまた、左派連合に属している社会党にも新政府への支持を働きかけている。
社会党のオリビエ・フォール党首は6日朝、新政府への支持の可能性についてマクロン氏と話し合いを始める用意があると述べた。ラジオ局フランス・アンフォの番組で「しかし、それは私が望むものを諦めるということではない。私が望むのは相互譲歩だ」と語った。
マクロン氏は、新政府の優先事項は予算案の議会通過だと強調。新予算が成立するまでの間は特別法によって徴税と公務員給与の支払いを可能にしていく見込みだが、政府退陣のツケを国民が支払うことにならないよう、できるだけ早く本格的な予算が必要だと述べている。
原題:Macron Tries to Rebuild French Government Amid Political Chaos(抜粋)