「崩壊の危機？」 “傷”だらけのレッドブルは来季も苦戦の可能性と海外メディア「ローソンが重圧に潰されても角田裕毅の昇格は…」
約２か月間に開幕する2025年のF１世界選手権に向けて、各チームとドライバーは今、準備に余念がない。 【画像】米女子プロレーサー、リンジー・ブルワーのインスタ投稿を一挙お届け！ 一方、各国メディアが様々な形で新たな戦いについての展望を行なっている最中であり、スポーツ専門チャンネル『ESPN』は「2025年のF１を彩るストーリーライン」と題した記事において、世界最高峰レースのコース内外での「注目点」を挙げている。 まず、「７度の世界王者」ルイス・ハミルトンが加入したフェラーリによる躍進の可能性。ハミルトンがF１デビューを飾った2007年にキミ・ライコネンが頂点に立って以降、「跳ね馬」はドライバータイトルから遠ざかっているが、同メディアは「フェラーリは勝てるか？ ハミルトン、そしてシャルル・ルクレールはいかに融合するか？ そして、ハミルトンが８度目のタイトルなるか？ あるいはルクレールの初タイトルとなるのか？ どちらに転んでも、この物語は目が離せないものとなるだろう」と綴った。 もちろん、タイトル争いはフェラーリだけのものではない。むしろ、同メディアは昨季以上に熾烈なものになると予想し、絶対王者マックス・フェルスタッペン（レッドブル）を筆頭に、ランド・ノリス、オスカー・ピアストリのマクラーレン勢、ジョージ・ラッセル（メルセデス）、そして前述のフェラーリ勢が「今季はより接近して開幕を迎える可能性が高い」として、「特別なシーズンとなるかもしれない」と期待を寄せている。 その他にも、2026年に「11番目のチーム」として参戦するキャデラックの準備状況とドライバー人事、またキミ・アントネッリ（メルセデス）、アイザック・ハジャー（レーシングブルズ）、ガブリエル・ボルトレト（ザウバー）、ジャック・ドゥーハン（アルピーヌ）、オリバー・ベアマン（ハース）らルーキーによる「革命」などが挙げられた。 これらに対し、ネガティブな視点でスポットライトが当てられたのがレッドブルだ。「崩壊の危機？」との見出しを打ち、昨季にコンストラクターズ・チャンピオンシップで３連覇を逃して３位に沈んだオーストリア籍のチームに対する懸念を示している。 「昨季のレッドブルは、サーキット内外で常に話題を提供する『サーカス』のように感じられる瞬間が多くあった。チーム代表のクリスチャン・ホーナーの不適切行為の疑惑に始まり、それに伴うフェルスタッペン親子との関係悪化、マックスのメルセデス移籍やヘルムート・マルコ顧問辞任の噂……。そして伝説的なデザイナーであるエイドリアン・ニューウェイのアストンマーティン移籍は大きな衝撃を与え、スポーティングディレクターのジョナサン・ウィートリーのザウバー行きも注目を集めた」 「またシーズンを通じて、不調なドライバー状況の解決に苦慮しているように見え、ドライバー人事の決定で長期化と混乱が目立った。シーズン最終盤、ついにペレスを放出し、経験の浅いリアム・ローソンを起用したが、この動き自体も興味深いストーリーとなるだろう。もしローソンが、マックスの隣に座るプレッシャーに潰される、これまでの傾向を繰り返すなら、レッドブルはそのシートに適任の候補を見つけるのがますます困難になる。一方で、角田裕毅（レーシングブルズ）が昇格する可能性は低いと見られている」 最後に同メディアは、「今季、落ち着きを取り戻すかもしれないが、過去の“傷”が癒えていない場合、この状況は引き続き注目を集めることになる」と、レッドブルが厳しいシーズンを送る可能性を示唆した。 構成●THE DIGEST編集部
