東福岡高の190cm守護神、GK後藤洸太(3年=FC.Livent出身)(Taro YOSHIDA)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [11.20 プレミアリーグWEST第12節 静岡学園高 0-0 東福岡高 時之栖A] 【写真】「全然違う」「びびるくらいに…」久保建英の9年前と現在の比較写真に反響 　190cm、85kgの大型守護神が、東福岡高の守りをより強固なモノにしている。GK後藤洸太(3年=FC.Livent出身)は、「なるべくキャッチできるようにはしました」と雨中でハイボールの強さと安定感を発揮。ゴール前でセカンドボールのシーンを作らせず、確実に浮き球をキャッチして相手の攻撃を終わらせていた。 　現在、ハイボールはどの相手に対しても違いを示している武器だ。2年時には自信を持って前に出ることができなかったというが、元Jリーガーの神山竜一GKコーチの指導によって課題を武器に変えてきている。 「神山さんに『自信持って、もうミスしてもいいから練習でやれ』みたいに言われて、そこからもう練習でいっぱい(前に出ることに)チャレンジして、自分の感覚を掴めるようになったり、やっぱ自信も出てきました」という。 　この日は味方の好守もあって、無失点。ビッグセーブをするようなシーンはなかったものの、DF裏のケアも怠らず勝ち点1獲得に貢献した。後藤は「味方があまりシュートを打たさずに守ってくれた」とチームメートに感謝。平岡道浩監督はその守護神について、「雨の中でもしっかりキャッチングできたっていうところで良かったですね。少しずつ認知力高くなって、サイドのケアもちょっとやってくれたんで」と評価していた。 　長身を活かしたダイナミックなシュートセーブも武器の後藤は、愛媛県出身。中学卒業時に県外のJクラブユースからの誘いも受けたというが、「他のチームよりも要求する声とか、チームを鼓舞する声がたくさんあって、部員も凄く多くて競争が激しくて、激しい環境でしっかり試合に出て、全国取りたいなと思っていました」と東福岡進学を決断したという。入学後、全国舞台にたどり着くまで時間がかかったものの、今回の選手権予選で無失点優勝。日本一への挑戦権を獲得した。 　4年後のプロ入りを目指し、高校卒業後は関東の大学でサッカーを続ける。バルセロナのGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンのように「シュートストップでチームを助けるGKになりたいです」という後藤は、大目標の選手権へ向けて「もう自分がヒーローになるぐらいの意気込みで行きたいです。自分のハイボールとセービングをしっかり見せたいです」。目標達成のために、より失点しないことにこだわっていく考え。九州屈指の守護神が、選手権でヒーローになる。