鹿児島県 奄美パーク「初春唄あしび」 シマ唄、舞踊など多彩に
県奄美パークが主催する正月恒例イベント「2025初春唄あしび」が4日、同パーク奄美の郷屋内イベント広場であった。シマ唄や日本舞踊、ポップス、フォークソングなどのステージが次々と繰り広げられ、訪れた多くの客を楽しませた。 「唄あしび」とは、サンシンに合わせて座の人々が次々と即興で唄を掛け合う奄美の伝統文化。今ではこうした遊びの場は少なくなったが、同パークではさまざまなジャンルの音楽や舞踊を披露することで、かつての正月を演出している。 ステージは、森山ユリ子さん(山ゆり会会主)と森永あすかさん(奄美看護福祉専門学校生)が祝い唄「長朝花節」を披露し開幕。日本舞踊・藤扇流奄美本部は、祝舞「松竹梅づくし」などをあでやかに舞った。 ならびや和田孝之さんは「一村忌」などをしみじみと歌い、村山辰浩さんは自身の楽曲「とてと」「おべんとう」など温かな歌声を響かせた。 ラストは山ゆり会メンバーによるシマ唄。千田真帆さんが「太陽(てぃだ)の落てぃまぐれ節」、楠田莉子さんが「上がる日の春加那節」を澄み渡る声で歌い上げた。森山さんと森永さんは「芦花部一番星」で1時間半のステージを締めくくった。 ラストは、同パークを陰で支えるボランティアグループ「奄美パーク応援隊」11人がサンシンを弾き「六調」。出演者や観客も参加して歌い踊った。 同町平集落から訪れた大山美和子さん(95)は「シマ唄も踊りも満点。楽しくて年が2歳くらい若くなった」と笑顔で会場を後にした。