「ブルックス」のダイドー総会、ストラテジックC提案取締役3人選任
(ブルームバーグ): アパレルメーカーのダイドーリミテッドは27日、都内で定時株主総会を開き、アクティビスト(物言う株主)のストラテジックキャピタルが提案した取締役候補3人を選任したと発表した。
発表によると、会社側が提案した取締役候補6人のうち、社長候補を含む5人が選任された。ストラテジックCは6人の候補を提案していた。ダイドーは「ブルックスブラザーズ」や「ニューヨーカー」のブランドで知られるアパレルメーカー。
ストラテジックCは4月、鍋割宰社長(当時)らが主導している間、業績や株価が低迷し続けていると批判、経営陣の退陣と独自取締役候補6人の選任を求め、株主提案を行うと発表していた。
一方でダイドーは当初、鍋割氏の社長続投と株主総会への取締役再任議案の提出を決めていたが、ストラテジックCの提案を受け、5月にこの人事案を撤回。総会後に、いずれも外部人材の山田政弘氏を会長兼最高経営責任者(CEO)、成瀬功一郎氏を社長兼最高執行責任者(COO)とする経営陣の刷新を発表。ストラテジックCの提案には反対を表明していた。
ストラテジックCの丸木強代表取締役は27日会見し、提案した取締役候補6人中3人の選任という結果に「やはり日本で賛同を得るのは簡単ではないと実感した」としつつも、「画期的。何でも会社の提案が通る時代ではなくなりつつある」と述べた。今後も一株主としてアパレル事業の立て直しと不動産事業の抜本的見直しを会社側に求めていくとした。
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--取材協力:佐野日出之.
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Takako Taniguchi