「ひとりで死にたくない」コロナで結婚を決めた40代男性の「大きな誤算」
入籍でわかった6歳年上&バツイチ。そして…
当時、浩司さんは41歳、妻は47歳でした。妻は優秀で、浩司さんより高いレベルの大学を卒業し、外資系の企業に勤務している。年収も高い。 「年収も驚きましたが、妻の“若見え”にも驚きました。同じ年くらいだろうと思っていたら、まさかの6歳上。体型が細いから、若く見えるんですよね」 浩司さんには2人の姉がおり、甥と姪は合わせて5人もいる。両親は末っ子長男の結婚を喜びましたが、妻の実家はさらに大喜びでご祝儀もはずんだそうです。 「妻の親から“バツイチでごめんね”と言われ、僕は初耳で驚いた。ちょいちょい、嘘ついたり隠したりする人なんだな…と。とはいえ、僕は妻が好きなので、結婚生活は1年くらい順調でした。ただ、あるとき、僕が出張から帰ってきたら、妻の様子がおかしい。セクシーな下着が増えており、潤滑ジェルがポーチに入っている。こっそりスマホを見たら、男とドライブする自撮りと、ホテルでジャグジーに入っている妻の写真があったんです」 浩司さんは「浮気しているなら、離婚だ」と詰め寄ると「魔が刺した。もうしないから許してほしい」と誓ったので、許すことにしたそうです。 「そして、その半年後、また浮気をしたんです。これは僕が4ヵ月の海外赴任に出ていたので、寂しがりやの妻は仕方がないと見て見ぬふりをしました」 そして、今回は3回目。「仏の顔も三度」と言いますが、さすがの浩司さんも限界です。 「発覚したのは、“出張に行く”と嘘をついて家にいたからです。最近の妻は土日のどちらかをゴルフに行くと家を空け、平日の夜のうち半分は終電すぎに帰宅する。外に出たくてうずうずしているのが分かったので、嘘をついたのです」
出張すると嘘をついたら
浩司さんの「出張するよ」という嘘は妻への罠。それに妻はまんまと引っかかり、朝まで帰ってこなかった。 「それが今です。今ごろ、妻は別の男とランチ食っているわけでしょ? “親に心配かけたくない”“独居老人になるのは嫌。お互い、老後を支え合おう”と言って結婚したのに軽々と裏切ったんですよ」 妻は51歳です。おそらく同級生や友人知人に亡くなった人が多く、孤独死や看取りがない死は切実な問題なはず。それに日本は年齢を重ねた女性は特に、結婚が難しい傾向があります。 「“結婚してやったんだ”とは思いませんが、ここまで浮気されると、子供を諦めてまで結婚する女だったのかなとは思います。別に僕は子供は欲しいとは思いませんが、妻から傷つけられると、子供のことも言ってやりたくなります。でも僕は妻のことが好きなんですよ。自由で仕事ができて、頭がいい。浮気さえしなければ、いい妻なんですよ」 帰ってこないことが、必ずしも浮気とは限りません。ただ過去2度の前科があることで、浩司さんは絶対浮気だと確信しているのです。放心したように語る浩司さんの気持ちを整理するためにも、調査をすることにしました。 ◇きっかけはコロナでも、妻のことを好きになって愛情のある浩司さん。愛するパートナーが浮気をして心が傷つかないはずもない。「ひとりで死にたくない」と浩司さんと結婚をしながら、浮気を繰り返してきた妻はどんな思いなのだろうか。浩司さんの想いが伝わることを祈りたい。 では妻は本当に3回目の浮気をしたのだろうか。調査結果と浩司さんの決断は後編「「ひとりで死にたくない結婚」した45歳の夫が悩む、年上妻「3回目の浮気」の末路」にて詳しくお伝えする。
山村 佳子(探偵事務所代表)