「引退後、家族でゆっくり過ごす予定ですか?」質問に岡崎慎司の妻が話した答えは…家庭にもピッチの仲間にも“岡ちゃん”が愛されるワケ
オーバーヘッド弾の記憶と、FWとしての記録
他にも、漫画『キャプテン翼』を現実にしたかのようなオーバーヘッドシュートをヨーロッパのトップリーグで2回も決めている。 シュツットガルト時代のハノーファー戦での一撃は、ドイツの国営放送局ARDが選定し、最終的にはファン投票によって決まる、「月間最優秀ゴール賞」に選ばれたこともある。あるいは、レスター時代のニューカッスル戦でも、サッカーの母国を震撼させる一発を決め、奇跡のリーグ優勝にも貢献した。 ストライカーだからこそ、人々の「記憶」に残りやすい活躍ができたのは間違いないだろう。 ただ、彼は「記憶の人」で終わらなかった。 岡崎は数多くの「記録」を残してきた。主なものを挙げるだけでも以下のようになる。 ・日本代表の出場試合数:119試合(歴代5位) ・日本代表の通算ゴール数:50ゴール(歴代3位) ・国際サッカー歴史統計連盟による、全世界の代表戦における年間最多ゴール賞(2009年、15ゴール) ・欧州5大リーグにおける日本人シーズン最多ゴール記録(15ゴール、2013-14シーズン) ・欧州5大リーグにおいて日本人で唯一、2年連続での二桁ゴールを記録(2013-14シーズンと2014-15シーズン) ・ブンデスリーガにおける日本人通算2位のゴール記録(37ゴール) ・マインツのシーズン最多ゴール記録(15ゴール、2013-14シーズン)
同ポジションの年下ドイツ人とのハグ
「記憶の人」なのか、「記録の人」なのか。岡崎自身はこう考えている。 「自分は『記憶』の方が大事かなとも思うんですけど……ただそんな数字が記録として出てくるのは、(努力の成果として)後からついてくるものだと思うので。やはり、両方ほしいですね」 貪欲さを武器に戦ってきたストライカーはそう語っているのだが、「記録」を積み上げてきたからこそ、「記憶の人」になるケースが出てきた。 シント・トロイデンには、ファティ・カヤというドイツ人選手がいる(今シーズン末で退団)。ポジションは岡崎と同じセンターフォワードだ。 彼は件の引退試合で岡崎と交代でピッチに立ち、胸のすくようなゴールを決めた。そのゴールを決めたあと、彼はベンチに走った。そして、岡崎を探し出し、強く抱きしめた。試合後にも、抱擁を繰り返している。 本来であれば、カヤと岡崎は同じポジションを争うライバルだ。
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