ブラックじゃない!運転士不足に試行錯誤のバス業界 京都では“楽しめるイベント”会場に就活の場設定
近年、全国的に問題になっている路線バスの減便や路線の休止・廃止。その原因のひとつとされているのが運転士不足だ。2024年4月の改善基準告示改正による深刻化が否めない。そこで関連団体は、一般的にマイナスイメージを抱かれがちなバス業界の正確な情報を発信しすることで人材を確保しようと、いま試行錯誤している。 【画像2枚】イベントにもやってくる!? 京都府内のバス会社の車両大集合! 会場は就活の場にも 積極的なアクションで運転士不足の解消をめざしている団体の一つが、京都府バス協会(京都市伏見区)だ。京都府内では、住民はもちろん、年間7500万人を超える観光客の移動手段としてバスが欠かせない。そこで同協会では、若者世代に向けたSNSや、楽しみと就活を一体化させたイベントなどさまざまな策を打ち出している。同協会が伝えようとしている“バス業界のリアル”とは? ☆☆☆☆☆ ◆「労働環境が悪い」のイメージ払拭を目指して 運転士不足の原因のひとつとして挙げられるのが“長時間労働”や“低賃金”といった過酷な労働環境だが、それは一般的なイメージの部分が大きく、決して労働環境が悪いわけではないという。誤解を解くために、同協会ではYouTubeやTikTokなどで情報を発信し、運転士の仕事の魅力をアピールしている。 ◆“業界”に直接触れられる場を設定 同協会では、イベントを通した人材確保も狙う。今月15日(日)には、京都運輸支局(同市伏見区竹田)構内で運転士の仕事の魅力を発信するイベントを実施する。「バスええやん!バスどらフェス in 京都」と銘打ったこのイベントは、今年1月にも開催され、そのときは関西初のバス運転士リクルートイベントとして注目された。 2回目となる今回も、まずは気軽に足を運んでもらうことが大切として入場料を無料に設定。最新型のEVバスへの乗車のほか、高速バス・観光バス、運転士を養成する訓練用バスを展示する。 さらに、バスガイドの解説を聞きながらのバス整備工場の見学、現役女性運転士や新人運転士の座談会なども予定されており、「バスイベント」として楽しめる内容になっている。それらと同会場内に、京都府内で営業する各バス会社の就職案内ブースが設けられ、待遇面など就職に関する話を直接聞くことができる趣向だ。時間は午前10時~午後4時。 ◆「ブラックじゃない!」 京都府バス協会 専務理事の竹内哲也さんは「バス業界はブラックではありません!」と力を込め、「バスの運転には大型二種免許の取得が必要ですが、会社に入れば会社が費用を負担します」と、就労の必要条件のクリアにあたって会社によるサポートがあることを紹介した。 竹内さんは「誰でも飛び込んできてもらえる業界で、会社ごとの特徴も異なります」とした上で、「『バスどらフェス』は参加年齢に制限はありませんので、運転士に少しでも興味がある方はぜひお越しください」と呼びかけていた。 ※ラジオ関西『Clip月曜日』より
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