「多重下請け」によるしわ寄せをどう改善する?――2024年問題を前に上がる中小物流企業の悲鳴 #令和の人権
「これまで、トラックドライバーはどこか軽視される仕事でもありました。しかし、社会の重要なインフラを支えている仕事です。入る企業や運搬するものの内容によってはきちんと高い報酬を得ることもできるし、やりがいも大きい仕事なんです。それをもっと知ってほしい」
現状を知った読者にできることはあるのか。橋本さんは語る。 「荷主が一番気にしているのは、消費者の反応なんです。だから物流業界の改善するべきところが世の中にもっと知られて、『おかしいよね』と話題に出す人が増えれば、運賃の値上げを含めた業界改善がやりやすくなるはず」 例えば、と橋本さんは生活に身近な事例を挙げる。 「よくネットストアで、送料店側負担のことを『送料無料!』と書かれていますよね。物流の仕事に対価が支払われていないように見える。あれを『おかしい』と違和感を持ってくれる人が、少しでも増えるといいなと思います」