どんどん増える!染めてもすぐ伸びる! 40代、50代を悩ます白髪、その正体は意外にも〇〇な髪だった「50代白髪調査隊がゆく! 白髪の悩みQ&A」
【この回の質問に答えてくれたのは】
イーラル株式会社 化粧品研究部 2019年に日華化学株式会社に入社。シャンプー、ヘアトリートメント、頭皮用エッセンスなど、サロン専売のヘアケア商品の処方開発を担う。入社当初より、イーラルブランドに携わり、開発担当者として処方設計やエビデンスデータの取得に携わる
花王ヘアケア研究所 主任研究員 入社後7年、洗剤用酵素の研究を担当。その後、ヘアケア研究所にて、黒髪メラニンのもとを使った白髪染めの商品開発(リライズブランド)に10年携わる白髪ケアのエキスパート。 〔撮影:山田英博〕
大正製薬株式会社 大正製株式会社2016年入社。研究本部セルフメディケーション研究センター セルフメディケーション開発薬理研究室所属。ヘアケア開発に8年従事
なんと白髪は無色透明!メラニン(色素)で髪色が決まる
セトッチ:研究員の皆さんにさっそく質問です。「そもそも、どうして白髪なんかになるのでしょうか~!?(涙)」 イーラル 大原:私がお答えしましょう。まず、髪色のもとになっているのが「メラニン色素」と呼ばれるものです。このメラニン色素が髪に取り込まれることで初めて髪に色がつく、すなわち、髪色が決まります。 メラニン色素には、「ユーメラニン」と呼ばれる黒褐色系の色素と、「フェオメラニン」と呼ばれる、黄赤色系の色素があります。黒い髪は、ユーメラニンが多く、メラニンの総量も多いです。一方、明るい髪色、例えば、ブロンドの髪はフェオメラニンが多く、メラニンの総量が少ない、ということになります。 そして、ユーメラニン、フェオメラニン、いずれのメラニンもほとんど含まないのが白髪です。つまり白髪と私たちが呼んでいる髪は、光の屈折などにより私たちの目には「白」に見えていますが、実際には透明なんです。 セトッチ:では、透明の髪に色がつかなくなり、そのまま透明なまま生えてくる髪(いわゆる白髪)と、黒など色がついて生えてくる髪になるのは何が違うのでしょうか? イーラル 大原:大きく言うと3つの原因があります。