クアルコムが示した自社製品への自信--「Copilot+ PC」は始まりに過ぎない
大規模言語モデル(LLM)の最初のバージョンは、クラウドベースだった。ほかに選択肢がなかったからだ。しかし、LLMが爆発的に成長し続ける中で、クラウドに繰り返しアクセスするコストは、もはや無視できなくなっている。Snapdragon X EliteやSnapdragon X Plusを搭載したフラッグシップデバイスのリリースにより、ライブ翻訳と書き起こし、写真編集と画像生成、バーチャルアシスタント、テキスト要約など、さまざまなユースケースをオンデバイスAIで処理できるようになった。 自社のチップセットとデバイスを「エッジ」に押し戻すため、Qualcommはワークショップで独自のAIスタックを披露した。このスタックの目的は、開発者がアプリケーションを効率的な方法で作成、テスト、および配布できるように支援することだ。さらに、個人データをデバイス上にとどめておくと、インターネットにデータが流出するのを防げるので、セキュリティも向上する。 3. これは始まりに過ぎない Qualcommのメディアワークショップの最後のメッセージは、次のような明確なものだった。これは氷山の一角に過ぎない。自社製品に対するQualcommの自信は、業界における自社の長い歴史を頻繁に引用することだけでなく(Malladi氏は基調講演の冒頭で、「われわれがAIについて初めて話したのは、いつだっただろうか」と問いかけた)、言及されたほぼすべての製品のデモを披露し、今後の開発について率直に議論することによっても補強された。 Qualcommは、自社のAIテクノロジーの最終的な目標について、「具現化されたAI」と説明している。これには、機械学習とマルチモーダルAI、LLMテクノロジーを完全に統合して、デバイスの機能のあらゆる側面に注入されるハイブリッドな常時オンのAIを実現することが含まれる。 その目標は、まだ完全には達成されていないかもしれない。また、Qualcommの新しいSnapdragon X Eliteを搭載したノートPCのパフォーマンス(そして、「Recall」機能をめぐる論争と搭載延期に対するMicrosoft側の対応)に関しては、未解決の疑問がまだ多く残っている。しかし、自社製品に対するQualcommの自信は、業界における明らかな変化を示しており、あらゆるタイプの消費者が興奮できるイノベーションにつながる可能性を秘めている。 情報開示:Qualcomm AI Dayのためにサンディエゴに出張したKyle Kucharski記者の経費は、長距離移動に関する業界の一般的な慣習に従って、Qualcommが負担した。取材対象の企業によって、米ZDNETのライターおよび編集者の判断と見解が左右されることは決してない。 この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。