斎藤元彦氏に女帝・小池都知事と酷似する“盛り癖”…兵庫県知事選で「公約達成98%」のガセ情報拡散
「女帝」のマネか――。パワハラに続き公職選挙法違反疑惑がくすぶる兵庫県の斎藤知事。県知事選で「公約の達成・着手率98.8%」とアピールした結果、ネット上で「公約達成率98.8%」の誤情報が拡散した問題が物議を醸したのだが、どうも東京都の小池都知事の手法にソックリなのだ。 【写真】疑惑の兵庫県知事選 雲隠れPR会社女性社長、広島市観光サイトで原爆ドームいじり 斎藤県政1期目の公約達成率は27.7%。先月27日に開かれた再選後初の定例会見で、斎藤知事は記者から「公約達成率98%は事実か」と問われ、「公約の達成・着手率が98%余だった」と回答。「達成率」と「着手率」を分けていないことについては、「公約の着手、達成率トータルで見ていくことが大事」などと意味不明な理屈を並べ、最終的に「ご理解いただきたい」と訴えた。 県民に正確な情報を伝えたいなら、個別の数字を示せばいいだけの話だ。「着手率」なる謎の尺度を加味したのも、結局は数字を高めに打ち出したかったからではないか。それこそ「盛っているのか、盛っていないのかというと、盛っている」と認識せざるを得ない。 こうした数字マジックは、今年7月の都知事選で小池知事が先駆けていた。
ミスリードするような言い回し
都知事選告示の前日(6月19日)に行われた日本記者クラブ主催の共同記者会見。 小池知事は2期8年で掲げた政策目標164項目のうちコロナ禍で着手できなかった項目を除き、「139項目を達成しております」と胸を張った。言葉通り受け止めれば「達成率90%」だが、実際は「達成」ではなかった。 都の資料には〈9割以上の139項目で順調に推移〉とあり、正確には政策目標の9割が「順調に推移している」ということ。小池知事は同じ会見の場で「政策目標の約9割は達成、そしてまた推進してまいりました」と、聞く側をミスリードする言い回しも使っていた。 斎藤知事が小池知事の手法をパクったのではないにせよ、どちらも正確性を脇に置いて“盛っている”点では同じ穴のムジナだ。 ちなみに1日、日本維新の会の新代表に選ばれた大阪府の吉村知事も“盛り癖”がある。大阪・関西万博の目玉だった空飛ぶクルマについて「普通の人が自転車に乗るみたいに、空飛ぶクルマに乗ってぐるぐる回っているのを、万博でやります」と大風呂敷を広げたが、最終的に商用運航を断念。来場者を乗せないデモ飛行での運用に追い込まれた。 初めから盛らなきゃいいのに。 ◇ ◇ ◇ 斎藤氏の代理人弁護士・奥見司氏の2時間に及ぶ会見は記者との異様なやり取りが繰り広げられた。●関連記事『【もっと読む】斎藤元彦知事代理人の異様な会見…公選法違反疑惑は「桜を見る会前夜祭」と酷似、期待されるPR会社社長の“逆襲”』で詳報する。