「食事は全て本番」MLB1年目に15勝、今永昇太を成功に導いた言葉 時間かけた肉体改造「意識するだけで変わってくる」
野球未経験の子どもたちに即席の栄養講座「全てがチャレンジ」
米大リーグ・カブスの今永昇太投手が8日、都内で野球未経験の少年少女を対象とした体験イベントに参加した。子どもたちからの「どうやったら体が大きくなりますか?」という質問に、即席の栄養指導を行った今永は、今季の大活躍にもつながったいくつもの「言葉」を明かした。 【画像】「なんてナイスガイなんだ」 今永が大絶賛された“神ファンサ”をしている実際の写真 今永が参加したのは、MLBが世界各国で展開している参加型イベント「PLAYBALL」だ。この日は小学校1年~3年の少年少女150人が参加し、今永とのキャッチボール体験をはじめとして打つ、投げるという野球の動作を体験した。 イベント後半の質問コーナーでは「どうやったら体が大きくなりますか?」という声が上がった。カブスのユニホーム上衣をまとっていた今永の肉体は、その上からでもわかるほど胸板が分厚い。身長178センチ、体重79キロというサイズ以上に、中身が詰まっているように感じられた。 今永は子どもたちへの答えとして「みんなはごはんとかパン、うどんは大好きでしょ? 他に魚やお肉、たまごや納豆とかでタンパク質を摂るようにしましょう」と語りかけた。「ご飯もタンパク質も摂るようにしましょう。お母さんにタンパク質の量も計算して出してもらってください」と即席の栄養講座。これは、自身を大リーグ初年度で15勝を挙げるという大活躍に導いた道でもあった。 「今年はみんなから、体つきが変わったとよく言われました。でも実際には体重はそれほど変わっていない。4~5年前から食生活を意識し始めて、変わっていったんです」 きっかけとなったのは、言葉による意識づけだ。DeNA在籍当時、球場に貼り出された言葉に目が止まった。「食事は全部本番」。食事に練習はない、常に本気で取り組むべきだという考え方が、頭の片隅に残った。それ以前は栄養素まで計算して、食事をしているわけではなかったという。「もちろん毎日摂れるわけではないんですけど、意識するだけで変わってくる」。子どもたちにも、心の持ち方ひとつで道は開けると伝えたかった。 大リーグ1年目を終えて実感しているのは、常に新たなことへチャレンジする大切さだ。この日集まった子どもたちには、野球のバットやボールに初めて触れる子もいた。「みんな怖いかもしれないけれど、僕と一緒にチャレンジしましょう」というメッセージは、実体験からの言葉だ。 「僕の好きな言葉なんですけど『人生に2連敗はない』と。挑戦した時点で勝っているから、失敗しても1勝1敗。今年は英語も食事も全てがチャレンジでした」 野球で挙げた15勝以上に、新たな舞台に挑んだ人生では多くの「勝ち星」を挙げた。エース級の活躍を期待される2年目も、また新たなチャレンジの日々となりそうだ。
THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori