7月3日から新紙幣にリニューアル!旧札でタンス預金している分はどうすればいい?元銀行員が解説
2024年7月3日から、一万円、五千円、千円の3つの紙幣の改刷が行われます。 新しい紙幣を手にすることが楽しみである一方、「旧札のタンス預金はどうしたらいいのだろう?」と不安に感じている人もいるかもしれません。 ◆【見本から先に見る】新紙幣はどんなデザイン?偽造防止の目的に加えてユニバーサルデザインへの変更も そもそも、紙幣はなぜ定期的に改刷が行われるのでしょうか。 本記事では、紙幣が新デザインへと改刷される背景について解説します。 後半では、タンス預金していた旧札の取り扱いや注意したいことについて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
7月3日から新紙幣への改刷がスタート
2024年7月3日から、一万円、五千円、千円の紙幣のデザインが新しいものへと改刷されます。 紙幣のデザイン変更は当初2019年4月に発表されたため、「いつから新紙幣に変わるのだろう」と楽しみに待っていた人も多いかもしれません。 新紙幣はいずれもサイズは変わりなく、両面のデザインがそれぞれ下記のように変更されます。 ●【一万円札】 ・表面:渋沢栄一 ・裏面:東京駅(丸の内駅舎) ●【五千円札】 ・表面:津田梅子 ・裏面:藤の花 ●【千円札】 ・表面:北里柴三郎 ・裏面:富嶽三十六景(神奈川沖浪裏) その他にも高精細なすき入れ模様や3Dホログラムが新たに採用されており、偽造を防止する技術がふんだんに取り入れられています。 特に、肖像画が回転して見える3Dホログラムは世界で初めて紙幣に採用された技術ですので、新紙幣を手にしたらぜひ確認してみたいポイントです。 ●そもそもなぜ紙幣のデザインを変更するの? 日本の紙幣は1885年に最初の紙幣が発行されて以降、およそ20年周期で改刷が行われており、現在までに53種類の紙幣を発行しています。 定期的に紙幣のデザインが変更されるのは、偽造を防止することが大きな目的です。 紙幣が発行されてから長い期間が経過すると、印刷技術の発展により高度な偽造紙幣を作ることも可能となってしまいます。 そこで、定期的に紙幣のデザインを改刷して新しい技術を取り入れることで、偽造紙幣が作られることを防いでいるのです。 また、今回は偽造防止の目的に加えて、ユニバーサルデザインへの変更も取り入れられています。 指で触って紙幣の種類が分かる識別マークの位置を券種ごとに変えたり、紙幣に印刷される額面のサイズを大きくしたりなど、目の不自由な方や外国人にも紙幣の種類が分かりやすい工夫が凝らされています。 なお、新紙幣の発行にあたって、「旧札は使えなくなるの?」、「タンス預金の旧札は両替しないといけないのかな」と不安を感じている人もいるかもしれません。 続いての章で、旧札の取り扱いや注意点についてくわしく確認していきましょう。