7月3日から新紙幣にリニューアル!旧札でタンス預金している分はどうすればいい?元銀行員が解説
タンス預金の旧札を慌てて両替する必要はない
これまで使用していた旧札は、新紙幣が発行された後も引き続き使用することができます。 実際に、過去に発行されていた聖徳太子の一万円札や五千円札などは、現在も変わらず利用可能です。 新紙幣が発行されたからといって、タンス預金など旧札で保管している現金を両替する必要はありませんので安心しましょう。 ●災害や盗難のリスクの観点からは預金することがおすすめ タンス預金は慌てて新紙幣へ両替する必要はないものの、災害や盗難のリスクの観点から考えると、あまりおすすめできません。 たとえば、預金通帳は火事で焼失したり、盗難に遭ったりしても、窓口で再発行してもらうことができます。 しかし、タンス預金の場合は一度失ってしまえば、どうすることもできません。 大切な資産を安心して守るためには、タンス預金ではなく金融機関の口座へ預けることを検討してみましょう。
新札発行を利用した詐欺行為に注意
紙幣の改刷に際して気を付けたいのが、よくある詐欺行為についてです。 たとえば、「古い紙幣が使えなくなるので、自宅のタンス預金を預かる」といって旧紙幣を回収するケースや、「新札に両替するために、いったん銀行口座へ振り込んで欲しい」といって振込手続きを誘導するケースなどが想定されます。 こういった詐欺行為については、財務省や警察からも注意喚起が行われており、新紙幣の改刷に際して増加することが懸念されています。 新紙幣が発行された後も旧紙幣は今まで通り利用できますので、こうした連絡が来ても紙幣を預けたり、振込を行ったりしないように十分注意しましょう。 また、高齢のご両親や祖父母がいる場合は、「新紙幣を利用した詐欺があるみたいだから気を付けてね」とぜひ呼び掛けてあげてください。
新紙幣発行後も引き続き旧札が使える
新紙幣はまず日本銀行から各金融機関へと配布され、その後窓口やATMを通じて私たちの手元に届けられます。 ただし、新紙幣が発行された後も引き続き旧札は利用できますので、慌てて両替に行く必要はありません。 また、新紙幣の発行を利用した詐欺行為の増加も懸念されています。 「旧札が利用できなくなる」といった誤情報に騙されることのないように、十分用心しましょう。
参考資料
・財務省「新しい日本銀行券及び五百円貨幣を発行します」 ・国立印刷局「新しい日本銀行券特設サイト」
椿 慧理