騒音や粉じん…「また負担が増える、これ以上我慢できない」 沖縄・辺野古埋め立てに奄美の土砂活用 採石場候補地に懸念広がる
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設工事に使う土砂確保に向けた奄美大島の現地調査は、稼働中の7採石場や積み出し港が候補地と見込まれる。地元住民は22日、作業に伴う騒音や粉じん被害に現在も悩まされていると強調。「実際に採石されるようになればさらに負担が増える」と懸念する。 【関連】辺野古埋め立てに奄美の土砂活用…鹿児島県知事が政府調査を容認 候補は7採石場「通常の取引。移設に県が協力したとはならない」
奄美市住用の戸玉集落区長の浦口一弘さん(70)によると、周辺の山で島内外の業者が約40年前から採石してきた。削り出した石材を集落内に運搬。ダンプカーから降ろし、重機で動かす際にすさまじい音がし、細かなちりやほこりが大量に舞う。隣接する港で船に積み込む場合も同じ被害を受ける。 山と港が近く、業者にとって石材を搬出しやすいメリットがあるという。数年前には県外業者から「辺野古に岩石を出したい」との意向が示されたこともあった。浦口さんは「辺野古移設工事でも採石場として使われれば、住民の新たな負担増につながる。これ以上我慢できない」と語った。 奄美市の安田壮平市長は「実際に搬出されることが決まった際には改めて説明していただくことを要望している。今後の推移を注視したい」とのコメントを出した。
南日本新聞 | 鹿児島
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