「こんなにトイレが重要とは…」能登半島地震1か月、“トイレ”なお深刻… 奥能登「71%」で下水道流せず【#みんなのギモン】
■被災地に1143基が…被災者の声は?
辻岡アナウンサー 「トイレは非常に深刻かつ大切な問題です。現地で取材している戸田舜介記者に、トイレの現状と課題を聞いていきます」 戸田記者 「私は今、珠洲市の避難所になっている宝立小中学校に来ています。ここは被災者が珠洲市の中で最も多い避難所で、250人ほどがいらっしゃいます。学校の外に仮設トイレが9基と、トイレトレーラーが1基あります」 「平常時はイベントなどでも広く使われる仮設トイレですが、この1か月で経産省が把握しているだけで被災地に1143基(1月31日時点)が設置されました。 辻岡アナウンサー 「トイレの数は現在足りているのでしょうか?」 戸田記者 「この避難所の仮設トイレは避難所にいらっしゃる方々はもちろん、地域の方々も使っています。ただ、上下水道の断水が続いているため、家庭のトイレが使えないということもあり、やはり『まだまだ足りない』との声が多いです」
■「寒いと外に出るのもつらい」の声も
戸田記者 「被災した方々からは『そもそもこんなに酷い断水になるとは思っていなかった』という声や、発災当時の関心は食料や衣類でしたがトイレは毎日するものなので『こんなにトイレが重要だと思わなかった』という声が聞かれます」 藤井アナウンサー 「とてもありがたいトイレですが、(多くの)ご高齢の皆さんが使用します。避難所の入り口から距離はどれくらいの場所にあるのでしょうか?」 戸田記者 「20メートルほど、学校と仮設トイレが離れています。先ほどまでは雪も降っていましたので、寒いとそこに出ていくのもつらい、という方々がいらっしゃいました」 藤井アナウンサー 「設置場所が本当に問題になっていますが、これからどこに置くかということを考えることが必要ですね」
■栄養状態の悪化で脱水症状などの危険
辻岡アナウンサー 「被災地で現在も続くトイレ不足の問題。これは単に不便というだけでなく、健康問題の面からも心配があります」 「どうしてもトイレを我慢してしまう、なるべく回数を減らそうと食べ物や飲み物を控えてしまう、そうすると栄養状態の悪化を招き、脱水症状やエコノミークラス症候群といった命に関わる問題につながる恐れもあり、そういった意味でも注意が必要になります」 忽滑谷こころアナウンサー 「こういった避難所での生活の中では特に健康を第一にして過ごしてほしいなと思っていますが、できるだけ清潔なトイレを使う上で何か工夫はされているのでしょうか?」