暴走か?審判制度への一石か?J1神戸・三木谷会長の柏戦のPK判定を巡る連夜の怒りのツイートにファンも賛否
実際、三木谷会長のツイートには、ファウルをめぐる同会長の事実誤認を咎める返信が多く寄せられている。いくつかを挙げれば次のようになる。 「発言力があるだけに、ルールをキチンと理解していないコメントはご自身の価値を下げることになりますので控えた方が良いと思います」 「ボールに当たってる当たってないと騒いでる時点で無知確定です」 「もしボールに先に触れていたらノーファールになると思っていらっしゃるのなら、その考え方が日本の審判のクオリティが進化しない原因かもしれませんね」 それでも納得できないのか。やや時間を置いた午後9時54分に三度つぶやいた三木谷会長は、柏戦を担当したマッチコミッショナー、布瀬直次氏とすでにコンタクトを取ったと明かした上で、あらためて自らの主張を展開している。 「マッチコミッショナーにもし別の映像があるなら見せてくれと言ったら、それはあるけど、見せられないと言われた。俺にはそれも理解不可能だ。誤審は誤審で仕方ない。我々の主張が間違えているなら、その映像を見せてほしい。そしてそれがJリーグの基準ならそれを審判委員会で徹底してほしい」(同) 周囲に諫める存在がいれば、三木谷会長も怒り心頭で振り上げた拳を収めたかもしれない。しかし、実際には一日がたっても怒りのツイートを繰り返し、その中で「今回は、徹底的に――」とまで宣言した。もはや暴走しているようにしか映らない。 実際、3度目のツイートにも否定的なコメントが相次いでいる。 「マッチコミッショナーに『別の映像を見せてくれ』とモノを申せば見せてもらえると思っているなら、そちらの方が問題です。何の権限(権力)を使ってMCに圧力をかけているのかと言われますよ」 「これ佐藤隆治主審の名誉を傷つけてません? 誤審なんてしてないのにこういう影響力ある人の誤った発言がヤフーニュースとかに出たらそれを信じちゃう人だっているのに。 誤審じゃなかったら正式に謝罪文だすんだろうね?」 「これクラブとして動いてるなら、個人のアカウントで発信すると誤解を生みそう」 未曾有の不振にあえいでいる神戸は、22日に敵地・維新みらいふスタジアムでJ2のレノファ山口との天皇杯3回戦を、26日にはホームのノエビアスタジアム神戸に浦和レッズを迎える明治安田生命J1リーグ第18節を控えている。 特にJ1リーグ戦では2005シーズン以来、実に17年ぶりに前半戦の17試合を最下位でターンした。しかも前回は最下位から脱出できないまま、クラブ史上初のJ2降格を喫している。勝てない焦燥感や降格への恐怖心を振り払い、目の前の一戦一戦に臨みたい状況で、集中力を削ぎかねない騒動がピッチの外で繰り広げられてる。 (文責・藤江直人/スポーツライター)