バイデン氏、カマラ・ハリス副大統領支持で浮動票はどうなる?「トランプ氏を絶対に当選させたくない女性と、マイノリティが多い若者の関心を飛躍的に高める可能性はある」
◆トランプ氏の再選で最高裁の保守化が加速する
なんとかして第二次トランプ政権誕生を阻まなければ、という危機感をさらにエスカレートさせているのが、極右の最高裁の存在です。 トランプ氏が3人の保守判事を指名したことで圧倒的に保守となった最高裁は、トランプ氏に対して大統領免責特権を一部認めただけでなく、多くの女性から中絶の権利を奪い、気候変動対策を後退させるなどの判断を続けています。 この動きが第二次トランプ政権でさらにエスカレートする可能性が懸念されています。ラボのZ世代はどのような考えを持っているのでしょうか? メアリー:最高裁判事は向こう4年間にリベラルの2人が辞める可能性があるんだよね。そうなると、トランプがまた保守を指名したら“ウルトラ保守”になってしまう。そうなったら多くの権利が奪われることになってしまうと思う。 ミクア:最高裁の動きに関して本当に心配している。父もそのことを話していて、今回投票すべき一番の理由はそれだと言っていた。 トランプ氏が当選した場合に想定されるのは、彼が新たに2人の保守判事を指名して、保守対リベラルが8対1の、極めて保守的な最高裁になることです。そうなると気候変動対策や銃規制など、多くの若者が願う政策の実現はほぼ絶望的になるだけでなく、今は州ごとに定められている人工妊娠中絶禁止が国全体でも禁止される可能性も出ています。さらには、今は合法の同性婚でさえ覆される可能性もあります。 そればかりか、大統領の独裁状態になり、4年後にまともな選挙がおこなわれるかどうかもわからないと、民主主義の存続自体に強い危機感を持つ人も少なくありません。こうした極端な政策に危機感を持つ保守層や中道の有権者もたくさんいます。 バイデン大統領の撤退により、年齢問題がなくなった今、ようやくこうした政策で戦えるようになったとも言えると思います。シェリーは「民主党は新大統領候補と共に、“打倒トランプ”で結束できるのでしょうか? NY Future Labでは今後も刻々と変わる政治状況と共に、日本ではなかなか聞けないアメリカの若者の視点・本音をお伝えしていきます」とコメントし、話題を締めくくりました。 (interfm「NY Future Lab」2024年7月24日(水)放送より)