40代後半、二日酔いの回復に2日はかかる。今のブームはファミレスモーニング「昔は朝まで飲んでいたのに、今じゃ朝集合です」
◆寝る、飲む、食うで終わる1日 自分が二日酔いになると分かってから、ありとあらゆる二日酔い対策を立てるようになった。水を飲む、飲む前にチーズを食べる、サプリを飲むなど、どれもホステスの知人から仕入れた情報だ。一連の方法を指示通りに遂行しても、次第に体が慣れてくるので、また新作の情報を検索する。この繰り返しだ。下戸の皆様からすると「何もそこまでして……」と、思うかもしれないが、そこまでしてでも飲みたいのが酒なのである。 二日酔いに襲われるのは、基本的に飲み屋に出かけた後。自宅から徒歩圏内、タクシーで2000円以内の移動距離に、馴染みの店が20軒以上ある。これらの店に一人で出向く。するとそこには、私と同じくダメ人間と化した、飲み友達がいるので会話が盛り上がる。 「すぎちゃん、今日も面白いね~」 「ひさちゃん、なんで結婚しないのよ~」 「もう、結婚とか興味ないもんね~」 など、意味もへったくれもない会話を繰り返す。そして次々にジョッキを空けていく。国外ではない、日本国内のどこにでもある下町だけど……そう、ここが私のアナザースカイ。結局は気分が高揚して、ハイボールのジョッキを6杯くらい空ける。ちなみにサイズはメガジョッキ。
◆回復には2日かかる 退店後、コンビニで「何でこんなものを買っちゃったんだろう……」と翌朝、後悔をする買い物をして、帰宅。どんなに酔っていてもシャワーをして、メイクをきっちり落とすことだけは忘れない。これは私の矜持だ。 そして時間は経って翌朝。軽い眩暈と共に目覚めて、昨日のことを思い出す。「ああ、やっちまった、今日を無駄にする」と落ち込む。自分が二日酔いだと気づいた瞬間からほぼ何もできないので、ひたすら水分を摂り、気休めのようにサプリを摂取して、吸い込まれるようにベッドへ倒れるのみ。本を読む力もないので「私、こんなにスマホ好きだっけ」と疑問に思うほど、スマホでS N Sを見ている。 夕方、回復の兆しが見えてくると出前を取り……なんと、また飲む。迎え酒は一番良くないと専門家がテレビで言っていたけれど、そんなことは戯言だと自己判断。で、気がつくともう就寝時刻を迎えている。 そこから一晩寝て、やっと翌日になると人間らしい生活を取り戻す。酒は簡単に私の体内から抜けてくれない。回復には2日かかる。だから最近は相当の覚悟を決めて、酒場へ乗り込むようになった。