気候変動 や異常気象を業績不振の口実にする小売企業が世界中で増加
悪天候に適応することが求められる小売企業
冬が終わりに近づくにつれ、小売業者は顧客を呼び込むために気温上昇に期待している。だが2月末に春の兆しが見えはじめたにもかかわらず、西海岸の猛吹雪がほかの地域の好天を台無しにし、米国全体では依然として客足は低調だった。 TDコーウェン(TD Cowen)によると、2月第4週の米国小売トラフィックは前年比0.9%増と、前週の1.6%増から減少した。TDコーウェンのマネージングディレクター兼シニアエクイティリサーチアナリストのオリバー・チェン氏は、この期待外れの数字を強調した指摘のなかで、3月の暖かく雨の多いスタートが引き続き店舗への客足に悪影響を及ぼす可能性があると話す。米国西部では雪と風、東部ではにわか雨が続き、店舗への客足は伸び悩むだろう。しかしチェン氏は、「米国中部と東部の暖かい春の気温は、アパレルのような春商品には好都合だろう」と語った。 気候が小売企業の活動にさらなる影響を与えることが予想されるなか、企業はたとえ悪天候であっても顧客を引き付けるために、マーチャンダイジングやオペレーションを適応させることが求められている。 食料品や衣料品の支出を見れば明らかなように、特定のカテゴリーは天気予報によって異なる影響を受ける。だが大自然に罪を着せている小売業者は、必ずしも具体的な証拠を提示しているわけではない。 「天候を言い訳にするならば具体的でなければならないと思う」とサンダース氏は言う。「一般的に、客足が減ったとか、全般的な低迷を天候のせいにするのは、しばしば説得力に欠ける場合が多い」。 [原文:Retailers are increasingly blaming bad weather for weak sales] Gabriela Barkho(翻訳:Maya Kishida、編集:都築成果) Illustration by Ivy Liu
編集部