【チャンピオンズC】コンビで国内負け知らず!坂井瑠星が語るレモンポップが「勝ち続けられた理由」
[GⅠチャンピオンズカップ=2024年12月1日(日曜)3歳上、中京競馬場・ダート1800メートル] 【写真】坂井瑠星に話を聞く栗栖記者 「国内無双」を誇るレモンポップ(牡6・田中博)が、今週末に行われるGⅠチャンピオンズC(12月1日=中京ダ1800メートル)で競走生活のフィナーレを迎える。ここまで積み上げた実績は、国内15戦12勝2着3回という「馬券信頼度100%」。今回も人気が予想されるが、どんなレースを見せてくれるのか。そんなアメリカ生まれのスーパーヒーローとともに世界を渡り歩き、トップジョッキーへと成長した坂井瑠星騎手(27)を、栗栖歩乃花記者が直撃した。
急に現れた「ヒーロー」
チャンピオンズCを最後に引退をすることが発表されたレモンポップ。そのラストランに騎乗するのは坂井瑠星騎手です。初めてコンビを組んだのは2023年2月のフェブラリーS。そこから国内5戦は負け知らずで、昨年はJRA最優秀ダートホースに選出されました。 レモンポップを一言で表すと? 「ヒーローです。去年の2月に急に現れたヒーロー」と笑顔の坂井騎手。「牝馬だったら“遠距離恋愛の彼女”だったかもしれないですけど」と冗談交じりに話しつつ「乗せてもらっている間は自分の中心にいた馬なので、いなくなるのはとても寂しいですが無事に引退してほしいです」と相棒への思いを明かします。 先週は坂井騎手が乗る最後の追い切りでしたが「最後だと思ったら寂しかったです。追い切りではいつも引っ張って大変な馬なんですけど、もう引っ張らなくていいんだと思いましたね」とラストランに向けて人馬でひとつずつ“最後”をかみしめていました。 国内では「15戦12勝、2着3回」というパーフェクトな戦績。坂井騎手も「いくら強い馬でも勝ち続けるのは難しいこと。だけど(レモンポップは)勝ち続けることができます」と全幅の信頼を寄せています。それだけの好成績を残せたのは「安定して走れて安定して力を出せたり、精神力や性格の良さが一番の強さ」と非凡な能力を持っていたから。しかしそれだけではなく「(適性距離は)短距離かもと言われていた中で、千八を走れるようにしてくれたのは、厩舎力だったり牧場さんの力ですね。僕は完成されてから乗っているから、つくり上げてきた人とレモンポップの力がすごいです」と周囲で支えた人たちの力も、大きな力だということを教えてくれました。 「普段GⅠに乗るときは“勝ちたい”と思って乗りますが、レモンポップの時は“負けたくない”という感じ。勝って当たり前の馬なので。1年半以上ずっとそう思わせてくれました」と話すように、レモンポップは坂井騎手の気持ちを奮い立たせていた大切な相棒でもありました。