京都で味わう「ザ・昭和」の喫茶店感と王道ナポリタン
京都生まれ、京都育ちの食いしん坊、京都でおいしいものに出合いたければ、この人に聞けばハズレなし!そんなアマジュンこと天野準子の絶品満腹口福アドレス。今月は京都旅の途中にひと息つきたい茶房やカフェの新アドレスを紹介。今回は5月にオープンしたばかりの「喫茶ジャニー」! 【写真】「喫茶ジャニー」のノスタルジックな店内
河原町五条「喫茶ジャニー」
「喫茶ジャニー」は今年5月7日オープンしたばかりの新店ながら、店内は、昔からそこにあったような”純喫茶”感が漂っている。長く続いている店じゃないなら、喫茶店の居抜き物件に違いないと思うが、実は古民家を改装しているという。 京都には、古民家を改装した町家カフェは多いが、それとは違う純喫茶を目指したというオーナー・小山利行さん。ヴィンテージの花柄の壁紙を貼り、アンティークの家具を配し、ザ・昭和の喫茶店感漂う木製カウンターやスツールは特注したという。
オーナー・小山さんは「炭火焼鳥 チャブヤ」や「おでんと釜飯 ムロ」など、京都で飲食店を展開していて、こちらで6店舗となる。 「もともと串揚げとおでんの店で、おでんだしで作ったカレーに串揚げに使う豚ヒレカツをのせて出していてたんですが、それが好評で。最初はカレーの店を出そうかと思ったんですが、喫茶店もやってみたいと思っていたので、純喫茶を作りました」と、小山さん。 自慢のカツカレーは、昆布や混合節から取った出汁と牛すじ出汁を合わせたおでん出汁がベースに。小麦粉を使わず、玉ねぎやトマト、マッシュしたじゃがいもなど、野菜でとろみをつけているので、よくある欧風カレーのような重たさがなく、サラリと軽やか。上にのっているカツもカレーとの相性を考え、ロース肉をかなり薄めスライスしてあり、ペロリといける。
カレー以外も、見た目は王道な喫茶店のフードながら、これまでの飲食店展開で培った経験から作られる料理人メイドな味に。 ナポリタンには、パスタではなく、系列の鉄板焼き店の焼きそばに使っている京都の製麺所の中華麺を使用。生麺を固茹でし、オリーブオイルで和えて、寝かしておくことで、もちもち感がアップし、注文を受けてから炒めると、外はカリカリ、中もっちり、極太パスタを使い、鉄板で出す古き良き喫茶店のナポリタンの食感をブラッシュアップしている。